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ニュートラルゾーンを避けたらどうなった?という話。

ブリッジズ(Bridges)のトランジション理論の3段階の真ん中、ニュートラルゾーン。

ここは、大切な時期でありながら、大変しんどい時期です。

何がしんどいって、宙ぶらりんだから。
自分が何者かわからなくなったり、不安が襲ったりする。

振り返ってみると、私は、この転機のニュートラルゾーンを上手に過ごせなかったことで、同じ課題に直面し、同じような失敗を繰り返すということを何度かした。

その失敗を2つほど紹介しよう。

ひとつめは、恋愛。

若かりし頃、恋人がいない状況というのが怖くて仕方なかった。
他人の目なのか、一人になるのが怖かったのか、それはいろいろあると思うけれど、孤独と向き合うことが耐えられなかったんだろうと思う。

とっくに冷め切った関係であっても、なかなか別れの決心がつかず、だらだらと関係が続き、間も空けず次へと……というとき、その相手ともまた上手くいかない……。

もう一つは、就職。

こちらも、「無職」という状況が耐えられず、退職して自分の棚卸もなく次の職を「次はこれがいいかも」くらいな気持ちで決めてしまって、入社して「思ってたんと違う!」という感じ。

今思うと、当然あるニュートラルゾーンの空虚な感じに私は耐えられなかったんですね。
そこを避けて通ったがために、何度も同じ課題に直面し、その都度自己嫌悪に陥り、他者に対して攻撃的になったりしました。

と、いうこんな私ですが、それでも、今、その何度も同じ課題に直面するというサイクルから抜け出し、成長の上昇気流に乗っているのは、

やっぱり、ニュートラル時期をしっかりと乗り越えたから。時間をかけて。

私の場合、それは自分の意志というより、強制的でした。
その強制力は、父親の死と子育てのスタート。

父の死に関しては、「恋愛どころの話じゃない」状態で、生きている意味を問うくらいの衝撃でしたし、子育てスタートはジタバタしようにも子供がいるからどうにもならず、強制的に自分と向き合うことになりました。

こんな風に振り返ってみても、どちらも強烈な「終焉」がトランジションのスタートですね……。

どちらも自分のこれまでの人生について真剣に考えた時期でした。

ちなみに、父の死による終焉→ニュートラルゾーンで夫と出会い、子育てにより自由の終焉→ニュートラルゾーンでコーチングと出会い、とことん内省の道にどっぷり、キャリア支援の道につながっています。

私の体験からの、トランジションをうまく乗り越えられないパターンを紹介しました。

多くの人は、大きいトランジションであればあるほど、キャリアコンサルタントのサポートを求めている。

空虚、不安、焦りに寄り添いながら、じっくりじっくり自分を見つけていく、そして始まりに向けてエネルギーをチャージして送り出していく。

まさに伴走者ですね。


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