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BUCK-TICKのギタリスト今井寿に憧れた話

中学2年のころ同じクラスの友人からBUCK-TICKの「悪の華」を紹介された。

「JUST ONE MORE KISS」をCMで耳にしたことがあり、カッコいい
と思ってはいましたがちゃんと聞いたことはなかった。

この曲はキャッチ―だし、今でもファンの間で人気の上位に入ると思う。
貸してもらった「悪の華」のアルバムにはこの曲が入っていなくて残念な
思いをした記憶があります(その前のアルバム「TABOO」収録です)


アルバム「悪の華」はタイトル通りのダークな世界観で、友人からCDを
借りた当初はあまりなじめず、とりあえずカセットテープにダビングして(確か高価なTDKのメタルポジションのカセット)しばらくはそのままに
しておいたと思う。

その頃の自分はもっとポップなB’zやTM NETWORKの方に興味があったし、こうしたロックバンドにはまだあまり惹かれるものがなかったように思う。
そんな自分が1年も経たずにこの「悪の華」やBUCK-TICK、そしてギターの今井寿に惹きこまれていくことになる。
不良っぽさに憧れるにつれ、それに合う音楽を求めていたのかも。

「悪の華」を貸してくれた友人はギターを弾いていたから、休み時間にはそうした話も聞いていたし、他のクラスの転入生はメタルバンドのXのギターを弾けるらしい等と、音楽が話題の中心となるにつれ自然と興味が沸いた、とも言えそうです。(ギター=エレキギターです。念のため)

高校に入りやっとフェルナンデスのギターを手に入れた僕は、
「JUST ONE MORE KISS」や「悪の華」のスコアを手に入れた。
その他にもBUCK-TICKの曲はたくさんコピーした。

それにしても今思えば、今井のギターは音も見た目も独特だった。
フェルナンデスからでていた彼のシグネチャーモデルの
「マイマイ」とかインパクト大でした。

音的にはギターシンセサイザーをいち早く導入した実験的なサウンドに傾倒していったり、他とは違うギタリスト像を見せてくれました。
最近になって読んだ記事で、彼は右利きなのにあえて左利きのギターを
マスターして演奏していると知り「マジで?」と思うと同時に、
あのアバンギャルドさは当時からしても普通ではなかったと思うし、
いわゆる「上手い」というのとは違う斬新なギタープレイを
追求しているように思えました。

天才なのだと思う。

そして今井のギターを低く構えて動き回る姿は何度見てもカッコいい。
「悪の華」のギターのリフやソロはシンプルだが尖っていて印象深いし
バンドの見た目的にも今井が左側、ヒデが右側にいることでギターヘッドが外側を向くので放射線状の広がりを感じる。
中央には背の高いボーカルの櫻井敦司が構えていて、激しく動き回るので、ライブのステージングも本当に映えるバンドだと思う。

この後のアルバム「狂った太陽」「殺シノ調べ」「darker than darkness -style 93」まではリアルタイムで聴いていたと思う。
その後は自分が次第にほかのバンドやジャンルへと移行していったので、
しばらく聞く機会もなかったのだが、あれから30年が経過し櫻井敦司の急逝を受けて、昔を思い出して書いてみました。

ギターを演奏するきっかけとなった今井寿。

櫻井に対しての「続けるからね」と言う彼の言葉。
あらためて今後に注目してみたいと思いました。

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