考える

私の推しが今日、配信でポロッと「僕、あと30年も生きてないと思うんですよ」と言っていた。
視聴者はみんな「生きて!笑」とか「長生きしてほしい笑」とコメントしていたけど、本人の声のトーンはなんとなく、冗談めかした本音なんじゃないかと思った。
あと30年。
聞いた時、正直私も短いと思った。
私の人生の進む方向を照らしてくれた人があと30年でいなくなってしまうのか、と。
でもよくよく考えてみればあの人は30年後には80代目前。
人生百年時代と言われている世の中だけど、生に執着していなさそうに見えるあの人にとっては十分なんだろう。
特に今日みたいなセリフがふと出てきた時に「生への執着のなさ」を強く感じる。
いつ死んでもいいと思っていそうというか、自分の存在価値を軽く見ていそうというか。
この世界に、あるいは自らが生み出す世界に満足したら、あるいは満足できるものはないと確信したら、朝のコーヒーを飲みながらそのままベランダへ出て飛び降りてしまいそうな雰囲気。
舞台上に向かって拍手を送る私の瞬きの間にふっと消えてしまうのではないかと思う時もある。
だからこそ考える。
私はあと何度、あの人が創り出す世界に触れられるのだろう。
私はあの人が生きている間に、この世界に身を置いている間に、あの人と同じ世界に行けるのか、と。
人はいつか死ぬ。
そんなことはわかってる。
だからこそ、

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