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KPIは寄付金額。「寄付」を「ビジネス」に組み込めるのか。【KIFFma第一回報告】#KIFFma

(DEの牧野です。とても久しぶりにnoteを書きます)

宮下パークで開催していたサスティナブルマーケット「KIFFma」ですが、無事に開催を終了し、寄付金額が決定したのでご報告。

数字だけ書くと、11日間の運営で売上が322万円、寄付金額が約1/3の108万円ほどになりました(数千円の増がまだありそう)。これから Save The Chidlren / PLAN INTERNATIONL / どうぶつ基金 の3団体へ寄付の手続きを進めます。

すみません、寄付金額すこし増えるかもです。

KIFFmaは、「寄付とつながるサスティナブルマーケット」という名目で今回はじめての試みでした。さまざまな人やブランドさんに、古着や在庫品などのアウトレット品(一部、新品だけれど社会的意義のあるもの)を出品してもらい、売上の10%~90%が寄付される仕組みになっています。

あの益若つばささんも参加してくれていました。

このような「90%KIFF」と書かれたタグが服についていて、その割合分がそのまま寄付されます。これはもちろんファッションにおけるセールの際に「90%OFF」と書かれる表記をオマージュして「90%KIFF(寄付)」という表現にしているものです。

10% / 30% / 90% KIFFのタグ。裏面には寄付先の情報が。

正直、ぱっと見は「あれ、すごいセールやってるのかな?」って思うような表現なので、実際に「勘違い」をしてお店に入ってきてくれる(しまう)人も多くいました。とくに海外の方(日本語での「寄付」がわからない方)への説明が足りておらず、ご迷惑をかけてしまったことは大きな反省点です(次回移行改善します)。

しかし、この表現は、基本的な「営利を追い求める成長資本主義ビジネス」へのカウンターとしての思いも込めています。トレンドを作り上げ、売れ残ったものをシーズン遅れで大安売りのセールをし、さらに残れば廃棄する。そのサイクルは強く早くなり続けている。それは成長資本主義の悪しき習慣の一つでもあります(もちろんいい面もありますが)。

KIFFmaでは、普通に楽しく買い物をするだけで、自動的に多くの割合が寄付される仕組みをつくりました。ありそうで意外と少ないビジネスモデルですが、いくつか参考があります。パタゴニアが売上の1%を寄付し続けています(創業者が保有していた株もほとんどを寄付したことも昨年話題になりました)

日本企業であるKuradashiも1~3%を寄付する仕組みにしており、まだベンチャー8年目にして1億円ちかい寄付を実施しています。

後から「利益の一部を寄付する」というアクションはなかなか難しいものです。だから、「最初からビジネスモデルやマーケットモデルに寄付を埋め込んでしまう」ということが必要なのだと思います。

古着の循環と寄付の循環をつくるKIFFmaを文化に。

KIFFmaは、多くの人たちにご協力をいただき、たくさんの古着と倉庫在庫(1000着くらい?)が集まりました。正直に言えば、やるまえは「こんな謎のマーケットに人が来てくれるだろうか」と思ったのですが、来場者は絶えず最終的に1000人ほどに購入をいただきました。


土日は溢れんばかりの人が。

「寄付になるんですね」と驚きながらもそれを好意的に捉えてくれる人がほとんど(というより100%)でした。当たり前ですが「寄付するならもっと安くしてくれ」という人もいません。

今回は、11日の運営で100万円ほどの寄付になりました。まだまだ規模は小さくて、「たった100万円か」「運営費を寄付したほうが早いのでは?」と思われる人もいるかもしれません。しかし「古着の買い物行動の中に寄付とつながれる」ということに意味があり、ただ100万円を寄付するのではなく、1000人が寄付に触れての100万円であることが大切だと考えています。

KIFFmaは今回単発のイベントではなく、継続していきたいという思いがあります。そしてゆくゆく、日本のあちこちでこの文化が根付き、毎週どこかでKIFFmaが行われている、そんなことを企んでいます。

もし商業施設や、公園などで「KIFFmaやろうよ」と思ってくださる方がいたらぜひ気軽にご連絡をいただけたら幸いです。

今回、ご協力をいただいた方、企業、ブランドの方々、本当にありがとうございました!


ロゴはDEの柴田賢蔵


素敵な空間づくりは佐藤千穂さん

KIFFmaは、arcaとDEの共同プロジェクトとして行いました

関わってくれた皆様・・・本当にありがとうございました!

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