スクリーンショット_2019-10-26_10

副業はラクして稼ぐことを目的にしない方が稼げるようになる

副業をするにしても短期的にお金が必要、ではなく、中長期目線で取り組む方がそのメリットが大きくなります。

確かに、リクルートワークス研究所の「全国就業実態パネル調査2018」によると、副業の理由で最も多いのは「生計維持」で、次点が「自由なお金の確保」となっています。

画像1

それもあってか副業で検索すると、noteでも「こうやって成功しました」とか「ブログやTwitterでここまで稼げた」みたいな記事が並び、これ読んでちょっと頑張るだけであとはラクして稼げるのでは、と心が踊ります。

まあ私はそれらを読んで本気で実践、とかしたことがないので、もしかしたらそれで稼げるようになるのかもしれませんが、個人的には副業をするにしても、「収入」よりも「経験」に軸を置いた方が長期的メリットがあるのではと思っています。

そもそも、副業とはいえ仕事だし、副業をやる=「仕事を増やすこと」。
それに伴い「責任が増えること」「忙しくなること」。
決してラクじゃないし、新しい人に認めてもらうってすごく労力がいる。転職経験したことがある方ならより実感できると思いますが、新しい転職先で自分の信頼を築くのって結構大変ですよね。

それが社員じゃない副業主ならなおさら。フリーランスの人からよく聞くのは「フリーだと出した企画がイマイチでも誰も教えてくれない。いつの間にか声がかからなくなる」と言います。フリーの外注の人に色々アドバイスして教育コスト(工数)かけても意味ないですもんね。

話が少し逸れました。大変な面もあるけど、その分「経験」がもらえる。
人脈が広がる。実績が増える。もあるけど、経験が大事だと思う。

理由は2つあって、
①「経験の多さ」=「引き出しの多さ」に繋がり、スキルが上がる
②「経験の幅が広い」=「希少人材」になり、市場価値が上がる

それぞれ説明します。

①「経験の多さ」=「引き出しの多さ」

「新しい企画を出す」にしても「新しいサービスを開発する」にしても、「新しいビジネスモデルを考える」にしても、自分の経験してきたこと以外から発想は生まれないです。

自分が困ったことがあること、ドラマや映画で見たこと、本で読んだこと、誰かが言っていたこと、など自分の記憶の中の経験と経験を組み合わせて、「だったらこういうアイデアがビジネスになるのではないか」「世の中の人も同じ思いをしていたら、需要があるのはないか」と発想する。

社内でブレストしていても、誰かの経験からでたアイデアとアイデアが化学反応を起こして、ブラッシュアップされていきます。

アメリカの実業家ジェームス・ウェブ・ヤングも著書『アイデアのつくり方』でこう言っています。

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

経験がたくさんあると視野が広がる。アイデアがたくさん出せるようになる。話の引き出しが多くなる。
すると、話がおもしろくなる(これは人によるかw)

結局仕事のスキルは引き出しの多さ、今までの経験の多さに左右される。(もちろんこれだけとは言いませんが)
なので、副業で今までやったことのないジャンルに挑戦してみる、今まで関わったことないジャンルの人と仕事してみる、とかは効率よく自分の糧になると思います。

副業はお金を足すためではなく、その経験を最終的に本業に生かすためとか、自分のスキルを上げて、より多くの人の幸せに影響力を与えることができるようになるためとか、きれいごとかもしれないけどそういう姿勢でやった方が長い目で見ていいような気がしています。

②「経験の幅が広い」=「希少人材」

市場にそれができる人が少ないほど「この人にしか頼めない仕事」となり、希少価値が上がります。また、幅の広い経験を持ったユニークな人であれば、「こういうおもしろい人がいるらしい」ということでその人自体をネタにして企画が成立することもあると思います。

元校長で、教育改革実践家の藤原和博氏が著書『10年後、君に仕事はあるのか?』で希少人材になるコツをこう説明しています。

まず、ある分野で集中して仕事をして、100人に1人の希少性を確保しましょう。

次に、違う分野で仕事をして100人に1人の希少性を確保できれば、もう掛け算すれば1万人に1人の希少性を確保できたことになります。(中略)
ここまできたら、あと1つの分野で仕事をして100人に1人の希少性を達成すれば、100分の1×100分の1×100分の1=100万分の1の希少性が実現します。

3つのキャリアを5年から10年ずつ経験して、その掛け算で希少性を獲得し、100万人に1人の存在になりましょう。

また、堀江貴文氏も著書『多動力』で似たようなことを言ってます。

複数の肩書きを掛け算することであなたはレアな存在になり、結果的に価値が上がる。

僕の活動や肩書きを思いつくままに列挙するだけでも「実業家×コンサルタント×プログラマー×作家×コメンテーター×クイズタレント×エンターテインメント・プロデューサー×ロケット開発者×飲食店プロデューサー×マンガ事業×オンラインサロン主宰者×アプリプロデューサー×予防医療普及協会×Jリーグアドバイザー×大阪万博特別顧問×映画プロデューサー×服役経験者×……」など、数え切れないほどある。

僕の代わりをしてくれる人はどこにもいない。だからおもしろい仕事があちこちから舞いこむ。「この肩書きで一生食っていく」などと言っている人は、自分で自分のキャパシティを狭めてしまっているだけだと思う。

希少性を作るときには、スキルとスキルの掛け合わせで、その距離が遠いほどレアな組み合わせ(=人材)になれると言われています。

消防士×エンジニアとかでも消防車をもっとIOTして進化させるとかできそうですし、お坊さん×アニメオタクとかでも新しい御朱印とか開発できそうです。

自分ごとで恐縮ですが、私自身もここまでではないとはいえ、副業(報酬はもらっていないけど)で知人のWebメディアの立ち上げを一緒に経験させてもらってデジタルの世界に足を踏み入れ、Web動画を中心に様々なデジタルプロモーションを経験して、広告会社時代のマス経験も合わせると「マス広告」も「デジタル広告」も精通しているクリエイターになれたこと。(意外なことにまだ少ないんですよ。詳しくはここに書きました

また、スタートアップだったためリソース不足でなんでも自分でやらないといけない状況から「ストラテジックプランニング(生活者の言葉になっていないニーズを見つけだして、それを戦略に落とし込むこと)」も「クリエイティブ」も「事後計測」も一貫して自分でできるようになり、スキルの幅が広がったこと。のきっかけは副業でした。

↑ただこれは同じ広告分野の話で、掛け合わせの距離が近いので、そこまで希少にはなり切れていない。ここに「映画オタク」とか「アップルパイオタク」とかニッチな要素が入ってきて、「アップルパイのプロモーションと言えばあいつだよね」みたいになれば、マニアックだけど仕事が来るかも(アップルパイが本当に大好きなんです)。

結論としては普通かもしれませんが、目の前の収入ではなく、長期的に「引き出しの数増やす」のと「レアキャラ」目指した方が、結果的に収入の安定化、増加に繋がると思いますよ、という話でした。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

サポートいただいた分は、私も他の方のサポートをします!懐温めません!もっと素敵なnoteがもっと増えますように!