見出し画像

バレンタインのコピーを書くときの2つの注意

キャッチコピーは「書く」のも大事ですが「見る」のも大事です。「見る力」があれば、話題になるコピーも炎上するコピーも見極められます。

「バレンタインにプロテインを送りたくなるコピー」をコピーライターのサークルメンバーに書いてもらって添削したのですが、どういう点に気をつけてコピーを見ているのかを述べてみます。

たとえば、以下のコピー、あなたはどう見ますか?

男は、
からだを労ってくれる
女性に弱い。


抱っこされたい、
日本中のお姫様へ。

彼に必要なのは、
義理チョコと本命プロテイン

あなたの恋心で、
彼のトレーニングは完成する。

正月太りを引きずる彼に、
チョコレートは渡せない。


ここからは、あくまでぼくの視点ですが、「女性から男性に贈る」という前提で書かれたコピーは要注意だと思いました。「友チョコ」という言葉がありますが、女性から女性に贈るパターンもありますし、元ロッテのバレンタイン監督の出身地アメリカでは、男性から女性にプレゼントを贈るほうが多いと聞いたこともあります。

コピーを書くときの注意①

そのコピーは、
思い込みを前提に
書いていないか?

正確には、すべてのコピーは思い込み(偏見)をもとに書かれていますが、可能なかぎり自分の常識に疑問をもつというのが大切だと思います。

そして「女は」「男は」「彼女は」「彼は」のように、性別が入ったコピーはかなりきびしいと思っています。「あるべきってないべき。」というコピーがありましたが、自分の書いたコピーが「女性としてチョコをこう贈るべきだ」「男性としてチョコをこうもらうべきだ」という前提で、だれかを生きにくくしていないか、よく見つめたほうがいいと思います。

コピーを書くときの注意②

そのコピーは、
だれかにプレッシャーを
あたえてないか?

プレッシャーとは言わずとも、同性とつきあっている人、同性に告白したい人が、上のコピーを見たら、「この言葉を考えた人は、じぶんのことなんてまったく想像せずに考えたんだな」と思ってキズつくでしょう。もちろんだれにもプレッシャーをあたえない、だれもキズつけないという言葉はありませんが、自分と属性や生きてきた環境がちがう人にコピーを見てもらうなど、できる努力はするべきです。

コピーをどう改善したらいいのか?
たとえば、性別の特定をやめたりするだけでもいいでしょう。

いいチョコより、
いいカラダが欲しい彼に。

    ↓

いいチョコより、
いいカラダが欲しい人に。


とくに性別を伝えなくても伝わる、という場合もあります。


デカい!が好きな彼へには
一粒よりも、一袋の愛を。

     ↓

一粒よりも、一袋の愛を。


こういう性別が入ってるか否かはわかりやすい改善例ですが、もっと細かいところで、言い方やコピーの話者を変えることでも、改善できることがあります。「今日の仕事は楽しみですか。」というコピーが去年炎上しましたが、むやみに呼びかけるのは要注意です。

正月太りを
引きずってませんか?

    ↓

正月太りした人を
甘やかしたくない。


自分の体型について、広告でどこかの企業に述べられたくない、というのは誰もが思うところです。「24時間戦えますか」「きれいなおねえさんは、好きですか。」のような、呼びかける系のコピーをコピーライターの人は書きがちですが、いまの時代、話者が企業になる言葉は悪い波紋を起こしやすいです。いち消費者が感想のように述べたコピーに変えるだけでも、ずいぶん印象が変わります。

「今日の仕事は楽しみですか。」は、「今日の仕事を楽しもう。」だったら炎上の可能性は少し下がりましたし「今日の仕事が楽しみになった。」だったら炎上しなかったと思います。

・・・と、まぁ、こんな感じで思ったことをシェアしたり、書いてもらったコピーを添削したりするのをしているのが、コピーライターのサークルです。


メンバー、随時募集しているので、興味ある方はぜひ。
https://note.com/copy/circle(出入り自由です)


個人的なサポートはいりません! 日本一のコピーライターサークルのメンバー募集中です! メンバーとしてサポートしてくださいませ🙇 https://note.com/copy/circle