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第2章:マーケティングの種類と幅 ~あるいは私の観測範囲と偏見~

はじめに

第1章として以下を書きました。

第1章の結論は、

バックオフィス以外、すべてマーケティング

という身も蓋もないものでした。しかし、これは私が本気で思っていることで、後輩や学生相手にもこのように話しています。
今回は、第2章として、何故第1章のように私が考えているかについて、可能な限り丁寧に説明してみたいと思います。

とはいうものの、副題に「あるいは私の観測範囲と偏見」とつけたようにあくまで私の学んだ範囲、体験した範囲の話であり、ものすごく異端で偏っている可能性もあることを頭の片隅において読んで頂ければと思います。

マーケティングを定義する場合に考慮するべき事

マーケティングという主語が大きい話をSNSで始めようとした場合、まず確認しなければならないことがあります。

相手がどれに該当するかです。上図はマーケティングの話をする場合に確認しなければならない事項を整理しています。細かくすればもっと細かくなりますが、これでも48パターンがあります。もちろん、”非営利”の組み合わせはあまりないので、全パターンが存在するわけではないです。

しかし、考えるだけでまずこのくらいのマーケティングの定義ができあるがる可能性があるのです。上図は事業会社を前提にしているので、実際には広告代理店系、ツールベンダー系、プラットフォーム系、マーケティングコンサル系も絡んでくるので、もっと複雑です。というより、SNSの発言はそちらの人の方が多いですよね。商売でされているので、当たり前と言えば当たり前ですが。いわゆるポジショントークというヤツです。

広い話をしても収集がつかないので、以下は事業会社を中心に、その種類と幅を見ていきたいと思います。

日系メーカー系の場合

そーいば、10/1発売の宣伝会議11月号はブランドマーケティングが特集だそうですね。

やはりメーカーといえばブランドマーケティングですので、それから見ていきたいと思います。一番マーケティングとして領域が広いのがここだと思います。

担当する領域は全てです。マーケティング担当が一人でやるわけではないですが、少なくともブランドマネージャーは全て見ることになります。この1つ1つが部署になっている会社もあるでしょうし、いくつかが統合されている会社もあります。川上から川下まですべてを担当することになります。

当然ブランドマーケティングにはブランドマネージャーがいるわけですが、これも直接担当する領域は会社によって違います。

並列型と呼ばれる各組織が対等な1つの部署になっており、マーケティングチームは各部署と連携を取りながら事業を進めます。

トップダウン型のようにブランドマネージャーの下に工場をもち、生産管理までを担う会社もあります。

外資系メーカの場合

同じメーカーでも、外資系は少しことなります。もちろん、研究所とか生産施設まで日本国内にもっている外資系企業もあるので全部が全部そうではありませんし、あてはまらないものや例外もたくさんあります。

しかし、多くの外資系企業は商品開発や生産は本社が行うので、決められた商品をそのリージョン(もちろん日本の話をしているので日本国内ですが)で、決めらた数量売ることが主なマーケティングの仕事になります。

ですので、外資系出身のマーケターでブランドマネージャーという肩書ではあったものの商品開発をやったことがない人は結構います。ただ外資系は成績をあげると日本だけでなく、アジアとか広い領域を担当する経験を積むことができたりします。

繰り返し述べていますが、あくまで大量的なものを整理しているだけなので、これが同じメーカーでも耐久消費財と消費財でも違いますし、サービスでも違います。同じサービスでも業種・業界が違っても全然違いますし、B2BとB2Cでも違います。なので、一言でマーケティングといっても、その言葉を発する人が想定しているマーケティングはかなりことなるのです。

広告系のマーケティングの場合

広告代理店系でいるマーケティングはだいたいこの3つです。今はコンサル領域に乗り出していたりするところもありますが、経営の方のコンサルは経営なのでマーケティングではないです。最近はDMPを使って~とかもありますが、基本的に広告のためのものです。(もちろん例外はあります!)

これがいわゆる”狭義のマーケティング”と言われるもので、日本でマーケティングといえば、広告、調査となるのは、広告代理店の力のなせる業という面もあります。

デジタル?マーケティングの場合

昨今はマーケティングと言えば、デジタルマーケティングというような風潮ですが、ここもまた難しいところがあります。どうやって分解していいかわからないくらい色々あるし、手段と媒体がオーバーラップする部分もあるしで、ざっくり雰囲気でみてください。

先ほど”狭義のマーケティング”という話をしましたが、デジタルマーケティングという時、往々にしてデジタルを使った広告・PRを指している場合が多いと思います。バナーは嫌がるからネイティブ広告だ!ユーチューバーとタイアップした商品PRだ、インフルエンサーを使ってインスタに投稿してもらおう、うちで貯めたタグでセグメント配信しましょう!今は動画広告なので、サイトやSNSで流しましょう!などなど。”狭義の狭義マーケティング”な感じがします。

今は色々な会社さんが様々なサービスをしており、もちろん力のある個人が一人でやっている場合があります。またかつて4マスと言われた領域も当然としてデジタル化していたりします。
そして、それらの会社はその分野に特化しており、大きな広告代理店では小回りが利かない状態が続いています。

マーケティングの定義の難しさ

とある識者?(何と読んだらいいかわかりませんが笑)マーケティングはなくなると言っているようですが、私は当分はなくならないだろうなと思っています。

バックオフィス以外、すべてマーケティング

私はマーケティングを一番広く捉えています。ここでいうと日系メーカの図です。一方でマーケティングというとCPCとかCPAをあげることと考える人がいます。ここの差は埋まりません。どちらが正しく、どちらが間違っているという話ではないです。あくまで、その会社、その人によってマーケティングとして扱っている領域が違うというだけです。

ただその領域の違いが、一言マーケティングという言葉で表されたとき、同じ言葉であるにも関わらず、話が通じなくなっています。前回、

【マーケティング HiGH&LOW説】

を唱えました。つまり、殴り合いです。

殴りあって殴り合って殴りあった先に和解があります。今のマーケターの乱立も、殴り合った先に統一されると思います。それでいいと思います。だって、それぞれやっていること、扱っているもの、対象にしている人が違うから。

ただ、”狭義の狭義マーケティング”としてのデジタルマーケティングは、HiGH&LOWでいうとことの鬼邪高の全日だと思ってください。鬼邪高のトップには定時の村山がいます。そして、その鬼邪高のTOPとして戦うのが、SWORDです。そして、SWORD(←ちんぴら)は九龍グループ(←ヤクザ)と戦う訳です。まあ、HiGH&LOWを知らない人にはなんのこっちゃだと思いますが。。。

つまり、デジタルマーケティングとはデジタル広告をつかったマーケティングではく、マーケティングの領域全てをデジタルを活用して行うマーケティンだということです。

なので、私はたまにデジタルマーケティングなんかない!と言ったりしています。

長くなってしまいましたが以上で、第2回を終わりにしたいと思います。次回、第3回は宣伝会議11月号を読んでから考えたいと思います。(だいたい考えてはいますが)

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