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#11 完熟シャインマスカットをまさかの加工で「別物の逸品」に

 前回までのコラムでは、長野県川上農園の完熟りんごが凄腕仕事人の手によりドライフルーツになるまでのお話をご紹介しましたが、今回は番外編!
川上農園で大人気の「ぶどう」のお話です。

川上農園の除草剤を使わない「ぶどう」

 長野県で一番小さい町である小布施町の川上農園は、「人と地球にやさしい農業」がモットー。除草剤を使わず手作業で草取りをし、有機肥料で果物を育てています。

 そんな川上農園でりんごと並び人気なのが「ぶどう」です。栽培しているのは、シャインマスカット、クイーンルージュ、巨峰、ブラックビート、黄玉、ナガノパープルの6種類。中でも近年人気なのが、種もなく皮ごと食べられる「シャインマスカット」です。

 川上さんがシャインマスカットに出合ったのは、農業委員として山形に視察した時。初めて試食し、「これはうまい!」と一目惚れしたそうで、10年ほど前から栽培しています。

 今ではスーパーで販売されるほど認知度も高く、食べやすさとその美味しさにファンも多いフルーツです。私も頂きもので何度か食べたことがありますが、自宅用として買うことはない高嶺の花的存在。

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 ぶどう畑に足を踏み入れると、そのシャインマスカットがたわわに実っていました。木になっているところを初めて見たのですが、圧巻の存在感!!! ひとつの実が大きい=房が大きいわけで、それが辺り一面になっているのはもう「ぶどうパラダイス」ですよ(笑)

たった一粒で口の中に広がる幸福感

「収穫して食べてごらん」

 言われるがまま一房手にするとまず予想以上の重さに手がびっくり。一粒一粒をよく見ると、マスカット色が眩しいくらいツヤツヤしています。その立派な房なりと色艶に、思わず見惚れてしまいました。

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 一粒もぎ取ると、「ぶちっ」という音がして、実なりの力強さを感じます。その大きな一粒を惜しげもなく口に運ぶと、齧った瞬間果汁が口いっぱいに弾け、あまりの濃ゆい甘さと爽やかな香りに、すぐさま「ん〜!!!」と大きな声が出ました。
(あぁ、、、思い出しながら描写していると、また食べたくなってきた。。。笑)

 あの弾ける果汁→爽やかな香り→濃厚な甘さはやはり鮮烈。五感を刺激する三重奏ですよ。なにせ一粒の満足感と幸福感がものすごく高い! まさに自然の恵みに感謝したくなる美味しさです。シャインマスカットは「ぶどうの王様」だなぁとしみじみ思いました。

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ぶどうを見る時は職人の目

 この美味しさにたどり着くためには、栽培の難しさがあるのも事実。それが「摘粒(てきりゅう)」です。ぶどうは上から下に向けて粒の数が少なくなっていきますが、全ての粒に栄養が届き水分をしっかり含んだ状態で成長するように、程よい数に粒を摘果しなくてはいけないのです。

 そこに法則はなく、こればかりは「勘どころ」だと言う川上さん。
長年の経験で培われた「勘」を頼りに、必要のない粒を取り除く作業はまさにプロの仕事です。穏やかな語り口の川上さんですが、ぶどうを見る時は職人の目。素直に「格好いいなぁ」と思いました。

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 そんな手間ひまかけて丁寧に作り上げたシャインマスカットを「ドライフルーツ」にしてしまったのがCOPECOの責任者Sさんです。

「いやいや、シャインマスカットはそのまま食べるのが一番でしょ。。。」

と、失礼ながらすぐさまそう思いました。だからこそ、そんな質問を川上さんご夫妻にぶつけてみましたが、あっけなく完敗。。。

「加工することで別の美味しさが引き出されるんですよ。完全に別物です。」

「ドライもいいじゃん!って思いました」

 自分たちが作る果物をジュースなどに加工しているからこそ、「加工の魅力」もよく知っているお二人なのです。

贅沢!シャインマスカットが「別物」に

 まぁまぁ、とは言ってもね、「シャインマスカットはそのまま食べるのが一番でしょ」という思いが最後まで拭えないまま帰札した私。
数日後、ドライシャインマスカットが届きました。

まず目を引いたのはその大きさ! 

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 ぶどうのドライフルーツといえば真っ先にレーズンを想像しますが、ドライシャインマスカットはレーズンの4~5倍はあります。マスカット色のぶどうをドライにしているため、色は緑がかった茶色。ドライにしては大きな一粒を口に放ると、なんという噛みごたえのあるボリューム! そして、噛めば噛むほどに濃厚な甘さがじわじわと口の中に広がりました。

 確かに、これは「別物の美味しさ」です。ドライぶどう一粒でここまで凝縮された甘さを堪能できるのは、シャインマスカットだからこそ成せる技なのですね。

最高!ドライシャインマスカットチーズバケット

 これはシャンパンや白ワインに合わせたら最高だろうなぁと思いましたが、いや待てよ、それでは単純過ぎるではないか・・・と立ち止まったワタクシ。何かの食材と組み合わせてこの美味しさを更なる高みに持っていきたいと思いを巡らせていると、ふとアイディアが浮かびました。
それが、こちら!

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 ドライシャインマスカットチーズバケット〜!!!(ドラえもんの道具を出すみたいに言ってみたw)

 これが!自分でもびっくりの美味しさだったのですよっ! ドライシャインマスカットの凝縮された甘みがチーズの塩味と出合うことで、甘さにまろやかさが増し、旨みが増す感じ♪

 甘みと塩味の絶妙なバランスに、煉獄杏寿郎のごとく一人で「うまいっ!」と連発してしまいました(笑)
是非みなさんにも試して頂きたいっ!!!

ちなみに、COPECO大使として、このドライシャインマスカットと一緒にオススメしたいのは「狭山紅茶×キウイ」です。狭山紅茶の渋みがぶどうの皮の渋みにも似ていて、ぶどう感がアップする感覚♪

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 狭山紅茶←→ドライシャインマスカットの合間にちょっと酸っぱいドライキウイを食べると、もう一つの美味しさを味わえてアクセントにもなり充実のティータイムが生まれます。

 「別物の美味しさ」に開眼した秋の昼下がり。新しい食べ物との出合いはワクワクが尽きませんね。

■今回ご紹介した品物(ドライフルーツティー/ドライフルーツ・ぶどう)

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