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【リーダーシップ】誰もがリーダーになれる

「リーダー」という存在は、集団や組織にとって非常に重要です。リーダーには以下のような役割があります。

目的や目標、ビジョンや方向性等の向かう道筋を集団や組織に属するメンバーに提示し、集団や組織を一体化させて統率するための任務を遂行する

まず行うことは、集団や組織に所属するメンバーに対して進んでいく道筋を示すことからですが、それだけでは十分ではなく、その道筋の先にある目的や目標を達成するための仕組みや仕掛け、システムを構築する必要もあります。仕組みや仕掛けの一環として、メンバーに示した目的・目標・ビジョン等を共有・共感することも必要です。

目的や目標、ビジョンが共有され、所属するメンバーが共感できた後には、目標を達成するためにメンバー個々人に対して役割を定義し、与えられた役割に基づいてメンバーが主体的に行動し、その行動が持続できるようモチベーションを高めていけるよう働きかけることもリーダーには求められています。しかし、実はリーダーが、メンバーの誰よりも率先して先頭に立って行動し、周囲のロールモデルとなることも必要です。

このように書くと、リーダーを担うことは非常に難易度が高く、特定の優秀な人たちしかできないと思われがちです。

しかし「リーダーは誰でもなることができる」と言えます。

リーダーについて定義されている文献は様々ありますが、僕は

所属する集団や組織、あるいは周囲の人々に対して一定の影響を与え、変化を促すことができるとしたら、その人がリーダー

と考えています。

先日、ある研修に参加してきました。20名ほどの参加者で、年齢は20代から50代まで、女性も男性も、職業も様々な方々が参加されていました。テーマとしては「自分と向き合い、本当の自分を見つける、取り戻す」ということで、講師の方から考え方を学びつつ複数のワークを行いました。自分も含め参加した方々それぞれに独自の気づきや学びがあり、変化・成長もあったと思いますが、僕はその研修風景を見て

全員がリーダーになっている

って思いました。

研修の中では、時折参加するメンバー全員に対して気づきや学びを共有する時間が設けられたのですが、積極的に共有するメンバーがいました。この方は、おそらく今回の研修の中で中心的な存在となったメンバーの一人だったでしょう。そのメンバーの発言によって、他のメンバーは様々な影響を受けたと思います。

一方で、なかなか発言できないメンバーもいました。研修の終わりに近づいた頃にようやく手を挙げ発言をされたのですが、とても緊張していたようで上手く話せません。それでも、本人なりに考え、勇気を振り絞って発言したその姿勢や内容に感銘を受けた参加メンバーも多くいました。もちろん、私もその一人です。

同じ研修に出ていても、メンバーそれぞれのバックグラウンドや価値観、考え方、なりたい姿等が違うため、受け取り方や気づき、学びも全然違います。であるがゆえに、自分一人では気づかなかったことを気づかせてくれて、より学びを多くすることができました。別の記事で紹介させて頂いたグループダイナミクスの効用の一つですね。

「EQ(心の知能指数)」の提唱者であるダニエル・ゴールマンによれば、リーダーには以下のような6つの種類があると言われています。

1.ビジョン型
目的や目標やビジョンを明確にして、それに向かってメンバーを導く、最も前向きでカリスマ性があるタイプ。目標達成までの方法や手順はメンバーに委ねるため、メンバーの自立心の向上や帰属意識の高まりが期待できる。それによって、リーダーはメンバーから厚い信頼を得られ、チームの団結力も高まる。

2.コーチ型
リーダーがメンバーと1対1の関係性を築き、リーダーがコーチ的役割を担うことでメンバー個々の目標をサポートしていくタイプ。メンバーとのコミュニケーションを密にするため、メンバーとの信頼関係を築くことができる。コミュニケーション能力が高く、メンバーのやり方を尊重するため、部下を最大限成長させることができる。

3.関係重視型
組織の目標やあるべき将来像を追い求めるよりも、メンバー間の関係性や信頼関係を重視するタイプ。信頼関係を築くことで目標達成をしやすくする。メンバーそれぞれの考えに共鳴することで、人間関係を良好な状態で維持でき心地いい環境を築くことができる。

4.民主型
各メンバーの意見や提案を受け入れ、組織の目標や方向性、活動に反映するタイプ。メンバーの意見を広く募ることから、新しいアイデアの発掘が期待できる。また、自分の意見が反映されることで、メンバーはモチベーションが上がり、組織としての一体感も醸成されやすい。

5.ペースセッター型
いわゆる「背中で語る」リーダー。難易度の高い目標を達成するために、リーダーが手本(ペースメーカー)として具体的な成功イメージをメンバーに与えるタイプ。リーダー個人の能力が高いことが前提で、優秀なメンバーに対しては有効な手法である。

6.強制型
権力や圧力などの強制力を行使して、目標達成を目指すタイプ。決定権はすべてリーダーが持ち、強制的に命令してメンバーを追従させ、組織としての意思決定や行動をリーダーがすべて定める。決定や、指示した行動の理由は伝えない。災害時や危機的状況、他のタイプのリーダーではうまく動かすことができないメンバーに対して効果的である。

今思い返すと、研修に参加された方々もいずれかのリーダータイプを持っていたのではないでしょうか。ただし、「強制型」リーダーはいなかったと思いますけどね(笑)。

リーダーとは「役割」なので、理想はこの6タイプのリーダーを場面に応じて使いこなせるようになることですが、得意不得意があると思いますので、このうちの最低でも1つのタイプを意識してみてください。誰もがリーダーになることができますので、リーダーとして振る舞うことで周囲に良い影響を与えることができ、それによって自身もより良い変化・成長ができるでしょう。

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