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第2回THE NEW COOL NOTER賞~1/22講評その4(洋介さん分)

第2回THE NEW COOL NOTER賞へご参加いただいている皆様。
本日までに応募された作品のうち、審査委員長の洋介さんに講評をいただいた作品について、掲載させていただきます。

洋介さん講評文(4作品)

筆者の織田麻さんは
ときめきを集める。
優しい同居人は
シュークリームをつくる
掃除もまめな片付け上手。

優しい同居人は出かけたのかな
麻さんは本と服の整理を始める。

苦しみに効果のなかった
たくさんの自己啓発本。
整理整頓、消去法、消えゆく本
不思議なことに残ったのは
元気はつらつな人の
ときめきのあった本だ。

さて今度は洋服だ。
モノクロの服の山が出来上がる。
ときめきはないようだ。
作業を淡々と進めていた矢先、
モノクロの山の隙間から見えた色。

見えた色をつまみあげた
青がふわりと舞い上がる
黒い瞳に瑠璃色が映える
ときめきとスカートが広がる。

ドキドキして買った思い出の服
欲しいと差し出した手
あざやかな色彩が欲しかった記憶

自己啓発の本に
救われなかった過去
心を救ったのはときめきだった。

社会に出た麻さんは
会社で暴言にあう。
それでも生きよう
生きていこうと決めた過去。

生きていれば
楽しみはあると確信した思い。

優しい同居人が帰ってきた。

優しい同居人の目に飛び込む
あざやかな瑠璃色と愛らしい瞳
モノクロの山と対照的な
あざやかな想いが生まれた。

今度、
一緒に出かけるとき着てみてよ。
きっと似合うからね。

もう一つ想いが生まれた。
染めた頬を隠す瑠璃色の思い
ふたつのときめきは一つになる。

麻さんの心は確信した。
今一番守りたい大切なときめきだ。

想いは確信となって未来を創る。

☆ ☆ ☆

麻さん可愛いエッセー有難うございます。


うえぞうさんはとても優しい。
サッカー部の主将だったそうだ。

ご本人曰く
キャプテンシーもなく
ミスも多く口も多く
落ち込みやすく
泣き虫だったと言う。

今もたまに友人や
仲間との再会があるという。
姿形は変われども
変わらぬ心の交流がある。

ほんの些細なことが
うえぞうさんの目頭を熱くする。

学生時代の仲間との
語らいは楽しい。
立場や道は違えども
現在と過去は交差する。

交差したところで生まれる
喜びと温かさが
うえぞうさんの生きる糧なのだ。

時が経っても
友情と仲間は変わらない。

心や友情は
時を超えて存在する。

心の真ん中にあるものは
十代の頃と変わらない。

うえぞうさんは
本当に仲間と友達が好きだ。

人を好きな心が
キャプテンなのだ。

優しい泣き虫キャプテンは
今も変わらず此処にいる。

本当に
仲間と友達が好きなんですね。

あたたかいエッセーを
ありがとうございます。


朝食をつくる音がする
朝の陽射しがカーテンから覗く
陽あたりのよい部屋
ホットミルクの熱さが口内にある。
静かな朝の景色が描かれている。

優しいお母さんの口癖

あなたの人生だから
あなたの好きなように生きなさい

人生には紆余曲折がある。

お母さんに察して欲しかった。
心の裡を見せられなかった。
苦しかったのだろう。
焦燥感と不安
お母さんの言葉が欲しかった自分。

旅立ちの前に
母に不安をぶつけた自分
泣かせてしまった自分
お母さんを困らせた自分。

お父さんがいなくなった日
お母さんに
相談できなくなった自分。

旅立ちの朝のお母さんとの会話
いつも通りのやりとり
いつも通りが幸せって
お母さんはきっと知っている。

はじめてコーヒーを
一緒に飲んだ朝
はじめての苦さを味わえた朝

今の朝の景色は
道が見えて
きっと幸せなんですね。

優しいお母さんと
今は優しい会話を
たくさんしているのですね。

応募をありがとうございました。


疲労困憊で帰宅した深夜、
ポストを開けると
小さなプレゼントがあった。

郵便や宅急便ではない。
誰かが此処まで
手渡ししようと
脚を運んで届けに来た。

開けてみると手紙がある。
数年来は逢えていない親友
中には手作りのシルクのマスク
milcoさんの大好きなお菓子。

手紙には優しさと
思いやりが綴られていた。
現在の自分をみているような
あたたかな言葉。

「いつも全力で走ってるから…
たまには力を抜いて
自分を褒めて大切にしてね」

親友には二人の小さな子供がいる。
家事育児に追われる中で
自分のために使った時間。

milcoさんのために時間を使い
綴られた文章と手作りのマスク
脚を使い買ってきてくれたお菓子。

時間はいのちそのもの
プレゼントとは時間
プレゼントの原意は今
自らの命の時間を
大切な人に贈ること。

milcoさんは手紙を書く。
今しかない時間を使い
心を込めて言葉を伝える。

生きていることがpresent.

☆ ☆ ☆

milcoさん
あたたかな話を
ありがとうございます。

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第2回THE NEW COOL NOTER賞の応募期間は終了しました。
みなさま、たくさんの応募、ほんとうにありがとうございました。

引き続き、応募作品への講評と、授賞に向けた審査をお楽しみください。

よろしくお願いいたします。

*なお講評は分担制にしているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。


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