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難度の高い映画「ジャングル・クルーズ」だが、いろいろ配慮の末、やっぱり文句言いたくなっちゃった。

ディズニーの夏休み大作「ジャングル・クルーズ」をプレミアアクセスで。結局1年遅れの品出しってことになる。
劇場で見るべきファミリー大作だが、3D効果を狙った演出が多々あるので、作り手の狙い通りの鑑賞環境は意外に高めだったのかと予想する。まぁ、なにしろ劇場公開は今のところ望めなかった中国としては、配信で見るのはなんだか白箱もらったような気分だけどもw。

テーマパークのアトラクションを映画化するのだから、とにかく「話を考えて膨らます」のが大変そうだった。「カリブの海賊」のファンタジーへの飛躍は見事だったけど、「カントリー・ベアーズ」「ホーンテッドマンション」の空振りもあるだけに、“ジャングルをクルーズ”する目的を考えなきゃいけなかったんだよね。で、思いついたのが…やっぱりファンタジー要素でした、というわけ。「パイレーツ」が海なら、こっちは川で秘宝と呪いの話が展開する。

新鮮要素としてはロック様のラブロマンス寄せが、意外に大胆だったことに驚く。彼のパブリックイメージからは少しはみ出た見せ場があります。ちょっと笑った。
あと、やっぱりなんといってもエミリー・ブラント。ハリウッドを代表するスター女優の輝きだ。脂乗りまくり。今年は「クワイエットプレイス」と併せてトップに躍り出た感じだ。
監督はジャウム・コレット=セラ。リメイクの「蝋人形の館」、怖いDVDジャケットで有名な「エスター」、リーアム・ニーソンの「アンノウン」「フライト・ゲーム」「ラン・オールナイト」に、ブレイク・ライブリーが全編水着でサメと戦う「ロスト・バケーション」など、ここからディズニー映画に連結させるのはけっこう難しいフィルモグラフィ。今回は若干悪趣味な敵設定などが持ち味だったかもしれん。
ドイツ訛りやダジャレなど、言語ネタが散りばめられているので、日本語字幕は厳しかった。吹替はどうなんでしょね。気にはなるけど、もう一回観るのは…もう少し時間空けてからにします。

それにしても…またまた押し出されるフェミニズムとLGBT+配慮に少々うんざりであった。
原案であるアトラクションの「首狩り族」や「土人」「猛獣狩り」などもコミカルに処理されている。
そもそも配慮はダメじゃないし、世界で最も気を使って作ってるディズニーさんとしてはしょうがないのかもしれないけれど、物語設定が1916年なんだからさ…あまり気にしすぎるのもどうかと…なんともむず痒い感じではある。今後も映画はこういう風にしかならないのかね。

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