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またボドゲの力を借りてみる

「ガムトーク」という代物を手に入れた。これはカテゴリーとしてはボードゲームだが、勝ち負けの概念がない。箱から任意のカードを引き、箱の一番上のカードに書かれた番号のお題について話すという、話題のタネとでも呼ぶべき商品だ。話を聞いた側は、話がどんな内容であれ「ええ話や」と思ってあげるというのが、ガムトークのルールだ。

今回はこれを使って記事を書いてみようと思う。それっ!

1体育の話、2クローンの話、3蒲鉾の話、4憧れの話、5小さな頃に読んだ本の話、6膝の話と書かれたカードと、一番上のカードの両端に5と書かれたカードの束

「5」だから「小さな頃に読んだ本の話」か。ちょっと記憶を探ってみる。「小さな頃に読んだ本」だから絵本でも構わないだろう。皆さんは『ノンタン』の絵本をご存じだろうか。キヨノサチコ氏作・絵の、白い猫が主人公のシリーズだ。私は幼稚園児だったころ、このシリーズの絵本を読んで内容を真に受けて大泣きしたことがある。今回はその話をしよう。

幼稚園児時代のことなので、タイトルを正確に思い出せずに調べた。『ノンタンほわほわほわわ』というのが、正式なタイトルだったらしい。主人公のノンタンが、フーセンガムを噛んでいたら飲み込んでしまってお腹が膨らみ、空へ舞い上がる、というストーリーだ。

勘のいい方なら、なにが起きたか想像がつくだろう。この本を読んだ当時4歳の私は、フーセンガムを飲み込んだときに大泣きして母にすがったのだ。「どうしよう、ノンタンみたいにお空を飛んじゃう」という具合に。母はまともに取り合わなかったが、絵本のようなことはいつまでたっても起こらなかった。当然だ。そんなに簡単に、胃に空気が大量に入るはずがない。そして当人も子供だったから、そんなことは忘れてほかの遊びをし始めたというオチだ。

いかがだったでしょうか。「ええ話や」と少しでも思っていただけると、幸いです。

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