【ピアノのこと】ブルグミュラーって、ジブリ映画みたい
こどもの頃に「楽譜に書かれた音を弾く+たまに記号を気にかける」な弾き方をしていただけの私でも、ブルグミュラーについては、表題に導かれるように想像に耽ることができる曲たちだったなあ、と思います。
弾き方に活かすことはあまりできなかったけれど、風景を思い浮かべながら弾く、をしていました。
ピアノを再開するにあたり、ピアノ教室でレッスンを受けることに決めて、申し込みをしたときに「どんなことをしたいですか?」と聞かれました。いくつかのことをお伝えしたのですが、そのうちの一つとして「ブルグミュラーをやり直したい」ということをお願いしました。
曲に対するイメージを膨らませる、と決めてから臨むブルグミュラーは、こどもの頃に思い描いた風景とは違う顔を見せてくれることを感じ始めていたからです。もちろん、昔と同じような風景が浮かぶこともあるのですが、「え?なんでここだけ突然こんなアンニュイなハーモニー?ここにどんなドラマがあるの???」みたいな細部に「なんで?」を感じると、新しいイメージが湧いてきます。新しい一面に気づけた、というか。
なんか「大人になって、あらためてじっくりジブリ映画を観て、こどもの頃には抱かなかった気持ちになった」みたいなのと同じ味わい深さがあるんです。『魔女の宅急便』に、
「13歳で知らない街で一人暮らし始めて、しかも起業までしちゃうなんて…!?そりゃ、アウェイ感で苦しいよね…(。>д<)キキめっちゃ頑張ってる!」
なんて昔は微塵も感じなかったわけで、オソノさんの存在に太陽そのもののような光とあたたかさを感じられるようになったのも年を重ねたからこそ、だと思うのです。
そして、そんな変化してしまっている自分の感覚をもっと発見したくて、突然ジブリ映画全作品見返したくなっちゃう…みたいなことが、ブルグミュラーでも起きています。
昔は一枚絵のような情景を思い描いていたけれど、そこにあるちょっとした機微を見つけては「ここ、気づいちゃったもんねー」とにまにま笑う日々が待っているかと思うと、ワクワクします。