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散歩から見える風景

散歩から見える風景がとても好き。
なぜ好きかと言うと、一瞬の出会いを見つけやすいからだ。同じ場所であっても同じ風景は二度とない。同じ人とも出会うこともない。

大阪で住んで歩くのが普通になってきているけど、実家は車社会。小学生から歩いてどこかに行くことがなくなっている、と言っても過言ではない。

今年は帰省した際、散歩してみたくなった。

場所は歩いて40分ほどの場所を目指して。
結構、帰省しているつもりだけど、ずいぶん風景は変わったと、歩いてみて感じる。そして、こんなところに公園があったのかぁなど、新しい発見もあった。ふらりと寄り道してみたりする。

目的地は、お城近くのカフェのケーキ屋兼喫茶店。いまどきのカフェというより落ち着いた雰囲気の喫茶店。この地に住んでた時は友人とお茶をしに来たり買って帰ったりしたものだ。ケーキをお持ち帰りするつもりが、今は店内のみの飲食となっていた。特に妹が楽しみにしていたので、残念がるだろうなぁと思った。

だけど変わらないものもある。

その近くに大きな公園がある。そこに大きな滑り台があるが、そのままあった。昔は何度も滑って遊んだなぁ、久しぶりに滑ってみようと思った。

知らない子供と一緒に登ってみる。上から見ると高いところから滑るのがよくわかる。他の子供たちはスイスイ滑って行く。私もあんな感じに滑ってたはず。でも今は滑る前に「ズボンのおしり破けないかな」と思い、いつの間にか一人立ったままだった。恐る恐る滑りながらも着地した時は、清々しい気持ちだった。満足した。

私こそあの頃より大きくなり変わったけど、記憶は変わらずそのまま鮮明に残っていた。時間が経っても愛おしい場所だった。