見出し画像

【インタビュー】「書くことが好き」から一歩先へ!ライティングで外国人と日本人の架け橋に

「書く」ことが好きな方にとって、ライターは憧れの仕事ですよね。
しかし、ふと周りを見渡せば、書くことが得意な人はたくさんいるし、仕事にするのは難しいのかな……と諦めてしまっていた方も多いのではないでしょうか。

キャリアスクール「SHElikes」が主催するライター志望者向けのコンペで、2度も1位入賞を果たしたあやこさんも、かつては「本当に書くことを仕事にできるだろうか?」と不安を感じていたそうです。

一歩踏み出してライティングを学ぶことを選んだきっかけと、スキルを身につけてかなえたい夢についてお伺いしました。

 【あやこさんプロフィール】
1988年生まれ。 京都府出身、静岡県在住。
2021年4月にSHElikes(※1)に入会、ライターコースを中心に学ぶ。
前職では航空測量会社で測量データの解析に従事。
あやこさんのNoteはこちら


幼稚園のころから書くのが好き。でも書くことから離れるつもりだった

画像3

――あやこさんは小さい頃から書くことが好きだったそうですね。いつ頃から好きだったか記憶にありますか?
初めに文章を書いた記憶があるのは幼稚園のころですね。紙芝居を書いた記憶があります。その後だと、小学校2~4年生ぐらいのときに夏休みの宿題で作った絵本がいまでも実家に残っています。昔から物語を書くのはずっと好きでした。

――あやこさんの「書く」は物語がスタートだったのですね。

小説は大人になってからもずっと書いていて、誰にも見せず自己満足していたのですが、2年半くらい前に自作の小説をtwitterで公開してみたことがあるんです。そこで人に読んでもらう喜びを初めて経験したのですけど、評価してもらえない苦しみも知ることになりました。

――評価してもらえなかった、というと…?
「いいね」やフォロワーの数を他の書き手の方とつい比べてしまったんです。冷静に考えると、小説の内容に対する評価はいいねの数では測れないし、twitterの使い方とかフォロワーの増やし方とか、他の要因がたくさんあったんだと思うんですけど。twitterを使うのが初めてだったのもあって、疲れちゃったんですよね。

ーー書くことに疲れたというよりは、「SNS疲れ」に近いでしょうか。
そうですね。評価を気にせず書き続けている方もいたので、どうしてわたしは評価を気にしすぎてしまうんだろうとまた落ち込みました。
それほどわたしにとって「書く」ことが大事すぎたんだと思います。それしかないと思い込んでいたので。書くことで評価されなかったら終わりだ、とさえ思っていたかもしれないです。

❝自分の名前で❞書くのを楽しみたい。だからこそ、学ぶしかない

画像5

ーーそれからはどのように過ごしていたんですか。
気分転換にまったく別のことをしようと思って、どうせならちょっと収入になる方がいいかなと、クラウドソーシングサイト(※2)に登録しました。書くことから離れようと思っていたので、占いサイトの情報収集のお手伝いとか塾のクチコミをまとめるとか、ライティングではない案件を手掛けていました。

でも結局、サイトで案件を調べながら気になってしまうのは、ライティング案件でした。目についた案件に応募したら受かってしまい、いつのまにかライティングに戻ってきてしまっていました。

――好きだった『書くこと』を仕事にできたんですね。

ただ、自分の名前が出るようなお仕事ではなかったんです。ブログを書いている人のゴーストライターとか、グルメサイトのレシピ紹介の記事とか。文章を書くのは好きなのに、このような案件が楽しく感じられないことに悩みを抱えるようになりました。

今思えば、自分の名前が出ない、ゴーストライターとしてのお仕事なのが、モチベーションにつながらなかったのだと思います。それで、自分の名前で活動していくにはもっとライティングスキルを上げないといけないなと感じるようになりました。もうその時点ですっかり書く気になっているのですけど。

――自分の名前で書けるのが大事だったのでしょうか。
仕事にするのだったら、ただ収入を得るのではなくて、自分の名前で自分が書いた記事として公開した文章で人を励ましたりしたいと思いました。そのためにはちゃんと学ぶしかないなと思って、いろんなスクールを調べているなかで、SHElikesが出てきたんです。

――SHElikesのライターコースを受講してみてどうでしたか
ライターコースは課題がたくさんあるのですが、提出すると、的確にフィードバックをもらえるのが勉強になります。SHElikesではまず、いいところを褒めることからフィードバックが始まるので、自信になりますね。それからポイントを押さえて指摘がもらえるので、文章力の向上につながったと思います。受講が進むにつれて、構成をつくる段階からしっかりとペルソナ(想定する読者像)を意識するようになりました。

ーーほかにSHElikesを通して得たものはありますか。
SHElikesの受講生には、まわりからの評価やいいねの数にとらわれず、「書きたいから書く」「人と比べずに自分の好きなことを追求する」という方が多いんです。そういう方々に影響されて、まわりの評価を気にしがちだったわたしもマインドを鍛え直されました。恐れず発信を続けることの大切さを学びましたね。

「参加することに意義がある」と思っていたライターコンペ

あやこさんのNote

(あやこさんのnoteより)

――7月にSHElikesのライターコンペ(*2)で1位入賞をされましたね。その時はどのように感じましたか。
実は、受賞は絶対無理だろうと思っていたので、結果を確認していなかったんです。TwitterでつながっているフォロワーさんからのDMで1位に入賞したことを知って「えっ!!」って。本当に純粋に嬉しくて1日何も手につきませんでした。
自分としてはお題に添えているか不安だったのですが、コンペ参加作品に対するフィードバックでは「SHEに興味がない人も楽しんで読める内容だった」とあって、とても嬉しかったですね。
→あやこさんの受賞noteリンク

――それほど自信を持って提出したわけではなかったというのが、意外でした。
とにかく「参加することに意義がある」くらいの気持ちで毎回書いています。入賞したあの時のコンペのテーマが「未経験の私がSHElikesを活用して〇〇になった話」だったのですが、「私まだ何にもなってないよね、このテーマを書くには経験が不足している」と感じていたんです。今回は参加するのをやめようと思っていたのですが、他の人がコンペに応募した文章を読ませてもらっているうちに触発されていました。

初め4000字ぐらいで書き終わって、もう1回規定を見直したら「あ!3000字までじゃん!」となったのが締め切り30分前のことです。そこから1000字丸めました。たしか締め切り2分前くらいに滑り込んだんです。
――コンペで1位をとるような方でもそんな裏話があったと聞いたら、勇気が出る人もいそうです。(笑)

インタビューを通して外国人が日本になじむきっかけを作りたい

画像4

――今後どんな活動をしてみたいですか。
外国人にインタビューするライターになりたいと思っています。卒業制作も外国人にインタビューをしました。

――外国人の方が対象である理由を聞かせてください。
卒業制作のインタビュイーの方は元同僚なのですけど、全然日本語が話せないなか日本に飛び込んで勉強をしたいと入社してきた子でした。仕事は何とかやっていけるけど、日本語が読めないし話せないので、日本の暮らしに馴染めないでいて。

その子が悩みを抱えている一方で、まわりの日本人も話しかけたいけどなんて話しかけたらいいかわからない、という状況がありました。その子のことをすごく気にはかけているし助けたいのだけど、どうしたらいいかわからないという。お互い思い合っているのだけど、すれ違っている様子を見る機会が多かったのです。

――それは見ていてもどかしいですね。
日本人との会話を通訳したとしても、結局その場だけで終わってしまうんです。そこで、同僚にインタビューをして、その記事を同じ部署の社員に読んでもらうことを考えつきました。どうして日本に来たのか、会社でどういうことをしたいのか、周りにどんなことを求めているのかとか、日本の好きなところとかを聴いて、日本語で記事にして、その人のことを知ってもらうことで、会話のきっかけになるんじゃないかなと思ったんですね。

――会話のきっかけにしてもらうためのインタビューということでしょうか。
はい。今後も、職場や地域で日本人とのコミュニケーションに悩みを抱える外国人にインタビューをして、その人のまわりの日本人に日本語で読んでもらうことによって、日頃の会話のきっかけやコミュニケーションをスムーズにする機会にしてもらえたらと思っています。具体的に仕事を見つけたわけではないのですけど、そういう活動をしていければいいなと。日本人も外国人も助けられるような記事が書ければなと思っています。

ライティングを学ぼうとしている方へのメッセージ

画像5


――最後にライティングを学んでみようかなと検討中の方へメッセージをお願いします。
未経験でも比較的手軽に学び始められるのが、ライティングのいいところです。学びたいという気持ちが少しでもあるのであれば、気負わず、まずは始めてみてはと思います。
今どんなに書くことが好きで得意でも、ライティングをスクールで学ぶのはおすすめです。特に、自分が書いた文章をプロに添削してもらうのがとても大事だとSHElikesに入って私は実感しました。自分では気づけない文章のクセを客観的に指摘してもらえますし、いいところも悪いところも教えてもらえる。いいところは自信になるし、悪いところは直していけばいいんですから。

「文章を書くことが好き」という気持ちを何より大切にしてほしいです。キーボードや鉛筆があれば文章なんて誰にでも書けるので、まわりと比較し始めるといくらでもできちゃうと思うんですよ。でも大事なのは、自分のやりたいという気持ちだなと、私は感じています。自分の気持ちを大切にして、気軽に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

編集後記


かつては大好きな「書くこと」から離れようとすらしていたあやこさんが、発信を続けることのできるマインドとライティングスキルを身につけ、今度は「ライティングを使って」外国人と日本人の橋渡しをしようとしている姿が印象的でした。好きなことに自信と実力がつくと、誰かの役に立つことができ、やりがいになることがありますよね。
「書くことが好き」な自分の気持ちを大切に一歩踏み出してみると、見える景色が変わってくるのかもしれません。


※1 SHElikes(SHE)
「私らしい働き方をかなえる場所、SHElikes」というキャッチコピーを掲げた、女性専用のクリエイティブスクール。WEBデザインやライティング、マーケティングなどの全25種類のスキルを学ぶことができる。

※2 クラウドソーシングサイト 
インターネット上で企業が不特定多数の人に業務を発注(アウトソーシング)することのできるサイト。ライティングのほかデザイン、動画編集、事務作業など案件は多岐にわたる。

※3 ライターコンペ
SHElikesの受講生を対象に毎月1回行われるコンペ。決められたテーマに沿って執筆された記事をプロのライターが選考する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?