見出し画像

マヌカハニーの取り扱いをした理由

最近はすっかり日本での生活になっていますが、1年前までは毎月オークランドと大阪を往復していました。
それが10年以上も続いていたんです。

このコロナ禍前は、ニュージーランドの環境問題に取り組んでいました。
知られていませんが、ニュージーランドは意外と環境汚染のある国です。
工業汚染ではなく農業(酪農)による汚染なのですが。
牛の糞がガス化したまま土から川に流れ、海を汚していく。
マオリの仲間が、昔は川で泳げたのに、今では全くできなくなったと嘆いていました。
その解決策として土づくり。
牛の糞の発酵速度を早め、川に流れる前にガス化を止める方法です。
日本ではすでに多くの所で成功しています。
現在、そのプロジェクトは順調に進み、100haの農場を一緒にやらないか、というオファーもいただいています。

森を守るために始めたマヌカハニー

ニュージーランドのお土産というとマヌカハニーが有名です。
ただ、正直美味しいものではありませんでした。
そして、お土産として紹介する皆さんが困った顔をする。
ピロリ菌を殺すぐらいの抗菌力があるから、お薬や思って食べてみて下さい、とお渡ししていました。

そんなある日、私たちの活動から紹介いただいたハチミツオーナーのブレントさん。
ニュージーランドは林業が盛んで、山をどんどん切り拓き、原生林が伐採されている惨状です(現在もそうです)。
それに違和感を覚え、5000エーカーの山々を購入し、伐採された地にマヌカを植え、マヌカハニーを採っているという。

そこで早速ハチミツをいただくと、これがまた美味しい!
何でこんなに味が違うのか?という話を聞くと、それはその山から獲れたハチミツだけを精製しているからだよ、と。
これがこの山の味。
他の大きなメーカーは、あっちこっち色んな養蜂家さんからハチミツを仕入れてブレンドしていくから、味が混じってそう感じるんだね、と。

本来のその森の生態系から取れるものだから、ハチミツは味の調和がとれている。
だから取れる量も限られている。

ミツバチが花の蜜を取り過ぎると他の昆虫の餌が無くなるから、それも見据えた取り過ぎないようにしているんだよ、とも教わりました。
そして、山の水をきっちり管理し、ミツバチだけでなく、山の動物が安心して暮らせる環境を作っているんだ、という話を熱弁いただきました。

私たちがやっている環境を守るための土づくりの話もして、大いに盛り上がり、そのまま日本への輸出を担当させていただくことになりました。

生態系を守るためにミツバチを守っていく

現在、私たちのプロジェクトは、生態系の循環を守りながら農活動を行うことで、Human HealthとEarth Healthのバランスを見守っていく活動へと移っています。
その一つに日本の草花の受粉活動に欠かせない「ニホンミツバチ」の保護と、受粉昆虫の育成があります。
その環境を作る為に、無農薬の田んぼと畑の環境は欠かせません。
今だけでなく、将来の子供達の為に残す環境を作るプロジェクトです。

このマヌカハニーを通じて、私たちはその生態系を守る活動を同時に行っています。
機会がありましたら、是非お試し下さい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?