【韓ドラメモ】「愛の不時着」韓ドラの明るさと強さとあたたかさ、全部乗せ
「愛の不時着」という名前の時点でいかにもメロドラマっぽく、渡辺淳一の「愛の流刑地」を連想するかもしれないが、機会がある人は先入観とっぱらってぜひ見てほしい!
韓国の財閥令嬢にしてファッションブランドの社長がパラグライダーにチャレンジしたら乱気流に飲まれて北朝鮮に不時着するという荒唐無稽な設定だが、とりあえず見てほしい!
はちゃめちゃにおもしろいから。
「不時着したあと、現地(北朝鮮)の軍人と恋に落ちる」というあらすじだけで、「めんどくせー」と思って敬遠してたけど、あっというまに引き込まれる。恋愛ドラマに興味のないうちの40代夫も早々に虜になってた。
韓国に戻らなければならない主人公。
手を変え品を変えて繰り返される「帰る帰る詐欺」「別れる別れる詐欺」(笑)。哀惜の言葉、涙・涙また涙。そのアイデアの豊富さと役者の熱量に感嘆。
うん、メロドラマっちゃメロドラマなんだよね。
でもそれだけじゃなく、恋に落ちる二人を含め、至るところにユーモアが張り巡らされている。
また、財閥の後継者争いや軍部の中の陰謀と暴力、血みどろのアクション、あちこちで芽生える友情、北朝鮮の暮らしや機構も興味深く‥‥。(どこまで現実に近いのかは謎だが)
つまり「全部乗せ」の「特盛り」なんだよね。
これ一本で何重にも楽しめるの。
2020年代韓ドラの代名詞のひとつになるのがわかる。
なんといっても、主人公ユン・セリの逞しさが魅力的。
印象に残っているセリフは「私は恩返しと復讐はきっちりやるの」。
彼女なら、たとえ リ・ジョンヒョクに出会わなくても、なんとかかんとか北朝鮮でうまくやり、韓国に戻れただろうなという明るさと強さがある。
それでいて、「私、失敗しないんで」的なスーパーレディじゃないんだよなー。すぐ泣くし、怒るし、ちゃっかりもしてる。そんな人間みある姿がいい。
「人間みある姿」は他の登場人物たちにも通じるもので、良い人も悪役も、みんながその人なりに懸命に生きてる姿をてらいなく描写する韓ドラの良さが存分に味わえる。
ク・スンジュンめっちゃ好きでした‥‥
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