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桜井×稲葉 ボーカリスト対談に稲葉さんの人間力が詰まってた(前)

B'zの公式チャンネルで先月公開された、桜井和寿とのボーカリスト対談。
日本にこんなすてきな50代男性がいるなんて‥‥私はむせび泣いたよw いや~、自分も立派な中年なので、すごく勉強になりました。何がすてきなのかシェアしますね! みんなで稲葉さんをめざそうw

●1.態度がすばらしい、これに尽きる

態度、ってざっくりした言葉ですけど、この動画での稲葉さんのすてきさをひとつだけ挙げるとしたら、「態度がすばらしい」に尽きる! 

コミュニケーション中のたたずまい。まぁ座ってるわけですけどw

人間、やっぱり態度に出るんですよね。表情、相槌、ちょっとしたリアクションの積み重ねが印象を決めるんだなあとつくづく思います。

まず、長回しに堪える対話スキル。
見てもらうとわかるんですが、70分もあるこの対談、編集がかなり少ないです。1カット1カットがかなりの長回し。
あまりにカミカミだったり言いよどんだり、中身の薄い会話が続いたり、口が滑りすぎる‥‥etc が少ないからできること。「こんなに話す機会はこれまでなかった」という二人のキャッチボールのうまさに感嘆します。

また、とても紳士です。
稲葉さんはこの動画で、「ゲストを迎えるホスト」という立ち位置なので、すべてのテーマについて、必ず「どうですか?」とまず桜井さんに話を振っています。

番組の台本としてそういう段取りを踏んだとしても、日本のムラ社会、ホモソ文化に染まっていると、年齢もデビューも早い稲葉さんのほうが、必ず先輩風を吹かせる場面が出てくると思うんです。オラついたり、イジッたり。
無意識にマウンティングしちゃうんですよね。BTS回で見たMusicbroodでの圭氏‥‥ちょっとつらかった‥‥

●2.心理的安全性の高い場をつくれる

一年くらい前からよく聞くタームですね。
まさにこの動画、稲葉さんはホストとして安心感ある場を作っています。

稲葉さんは、桜井さんの回答を必ずさらりと肯定的に受け止めます。
自分と違ったり、驚くような回答だったりすると、「へぇ~」と驚きはしますが、あくまで自然なテンションです。

テレビにありがちな、大げさなリアクションがない。
ウケやオチを求めない。
そのことがどんなに場を安らげて、相手からフラットな回答を引き出すことに寄与するか、この動画を見るとよくわかります。
(ちなみに、BTSの公式動画等も同様です。つくづく、異文化を知るって新しい視点につながりますね)。

そして、安心感がある場は、見ている側も安心なんですよね。
最近ほんと、日本のバラエティの
「爪痕を残さなきゃ」
「各自の役割を間違いなく果たさなきゃ」
「空気を読んで気の利いたことを言ってこそ」
みたいな雰囲気がつらくて‥‥。
あのギスギスした笑いを「おもしろい」と刷り込まれてるんですよね。

あれも、社会規範のひとつだなと思います。
社会規範は時代によって変化していくもの。
特に、苦戦を強いられているテレビなどのオールドメディアが今後変化していくのか、ずっとこのままなのか、注目です。

●3.自然体

稲葉さんは本当にナチュラル。
話を盛らない。
変に隠さない。
ウケを狙わない。
自虐的じゃない。
でもユーモアがある。

「ツアーが始まる前はナーバスになる」という話題。
本番で歌詞がまったく思い出せない夢を見る、というのはいかにもボーカリストらしい話で2人ともに共通していたけれど、稲葉さんが語る悪夢のバリエーションがすごすぎたww

・お客さんが入ってる本番なのに、バンドメンバーが集まって「次の曲何にする?」って相談しだす
・演奏していると、お客さんがどんどん減っていく
・ステージで履く靴がない

靴がないwww
桜井さんも超ウケてたw 

そして、「もはや、そういう悪夢をひととおり見るのがツアー前のルーティンになっていて、見たらホッとする」というレベルになっているらしいw 
見ないほうが不安だとww

どんな話も受け止めてくれるホストだけど、相手に話させるだけじゃなくて、こんなふうに自分も話すし、でも話しすぎない。ほんと、会話で同じくらいボールを投げ合うって大事ですからね。以前も引用した千葉雅也のツイートを再掲。

「良いしゃべりとは、自分がしゃべりすぎずに相手にしっかりしゃべらせ、自分が多くしゃべるターンが生じたらその分相手にしゃべらせるという「花の持たせ合い」ができるかどうかなのだが、これができていない状況によく出くわす」

すべてにおいて、“ ほどよい ” って、すごく大事なことなんですね。
相手に負担をかけないんです。
そのことによって、すごく安心感のある場が作られていく。

それを、カメラが回っている状態でごく自然にできるって、すごいと思いました。稲葉さんはボーカリストであって、トーク番組のMCのプロじゃないですからね。

やっぱり長年のキャリアなのかなあ。
メジャーシーンでの音楽制作、メディア露出、全国ツアー。
どれをとっても多くの人とかかわる仕事ですものね。
長年にわたってそれができてきたこと自体、稲葉さんのもともとの気質も大きいのかもしれない。

長くなってしまった‥‥w 後半につづく!


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