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SUGA Agust D TOUR ‘D-DAY’ in Japanで思いきり【解禁】した記録

3月中旬、ダメもとでチケットの抽選に申し込み、近年のくじ運を総動員して当選した、BTSシュガのコンサート in 横浜。

一旦寝て、4時ごろ起きるとやっと順番が来て、申し込み完了‥‥

海外のアーティストで、しかも兵役も間近。あまりに貴重な機会だから、心残りのないよう、最大限楽しもうと決意してた。つまり、思う存分、歌って踊って叫んで跳ぼうってこと!

もちろん、コンサートの楽しみ方に唯一の正解なんてないけど、今回は、本人が繰り返し「思う存分(以下略)‥‥」と呼びかけてたから。
アルバムもツアーも、テーマが「囚われからの解禁」だからね。

日本の前に行われたアメリカの5都市およびジャカルタ公演の動画もいっぱい見たので、セットリストもチャントもだいたい頭に入ってて、イメトレもばっちりだ。

(何度も言いますが、海外ではコンサート中にみんなスマホで撮影します‥‥)
(日本ではセットリストや演出は「ネタバレ厳禁」みたいに扱われるけど、あれもほんともったいないな、って今回よくわかった)

ああ何百回見てもなんてかっこいいツアーポスターでしょう

開演15分くらい前、まだ暗転もする前から、シュガの本名である「ミン・ユンギ」コールが始まり、今から叫んでたらすぐに声が枯れるんじゃないかと不安になったけど、大丈夫だった!
しばらく叫んでると、声の出し方、喉の使い方がわかったw

結論からいうと、歌って踊って叫びまくるコンサート体験は最高!!!
もちろん無理強いすることではないけど、
「私にはそんなの無理‥‥」
「もう若くないから‥‥」
とか思ってる人にも、ぜひおすすめしたい!!

それは、ミュージックビデオやライブの動画を見たり、オンラインでコンサートを鑑賞するのとはまったく違う楽しみ方です。
私は若い頃よくライブに行ってたほうだと思うし、部活やバイトの経験からか、単に性格か、人前で大きな声を出すのはもともとさほど抵抗がない。
それでも、”2時間以上叫びっぱなし”みたいな経験は、なかなかないよね。
もう40代だしねw

具体的には、サビやパンチライン、演者が観客にマイクを向けたときは、当然大声で歌います。(というか叫びます)
好きなように踊ります、小さく跳びます。もちろん隣にぶつからない程度ですが‥‥

「準備はいいですか」「どうでしたか」など、問いかけられたら大声で答えるし、彼が自分がいるエリアに近づいてきたら、よりいっそう叫びます。
高速ラップに歓声を上げ、定番のチャントを叫んで楽しみ、彼が小さくうなずいたら、前髪をかきあげたら、グローブを外したら、ギターやピアノを一音奏でたら、彼が親指を立てたら、いやいっそ中指を立てても(笑)、いちいち叫ぶ!!!
彼の名を呼び、「愛してるー!」とか「最高ー!」とか、とにかく口をついて出た言葉を叫びます。
人目はまったく気にしないでいいんです。
なんたって、彼はツアーが始まる前からそう呼びかけているので。

「歌いたい人は歌ってね。静かにしたい人は静かにしていいからね」
のように、観客の意思に委ねるスタイルではありません。
「僕の公演では思いきり叫んで踊って遊んでもらわないと」
「まわりの目は気にしないで」と言われてました。

強制されるようで嫌がる人もいるかもしれないが、私は優しさだと思いました。
それくらい言われないと、「解禁」できないんですよ。特に日本で女性として生きてると…

「彼がそうしようって言ってるから」という安心感はすごい。
そして、観客の95%以上が女性なのも大きい。

その昔、レッチリやミッシェルガン、B'zにマイケル・ジャクソンなどのコンサートに行くと、みんなもちろんはっちゃけますが、観客の過半数が男性なんだよね。
そこでは、やっぱり男性的な盛り上がりになるんです。
体も声も男性のほうが大きいし。昔はそれが自然だと思っていたけどね。

今回のように、女性たちが叫び続けるコンサートは、私初めてだった。
「きゃー♡」っていうノリともちょっと違うんだよね。
自分に正直に、思いきり叫び続け、踊り続ける。
五感をはたらかせ、感じるままに反応して、最大限のレスポンスを返す。
人目をまったく気にせずに‥‥。

2階スタンド3列目でした。ぴあアリーナすばらしい箱ですね

それは、すごく濃密で気持ちよいコミュニケーション。
「キモッ」と思わなくていいんですよ。年齢なんて関係ない。

コンサートでのユンギ氏は、手が届く距離ではなくても、
ちゃんと届いて受け止めてくれる実感があります。
セットリストも演出もあらかじめ決まっているし、MCもとても少ない公演ですが、(しかも我々は異言語)ユンギはとてもよく客席を見ていて、反応を返してくれる。

観客が叫んで踊って、解禁すればするほど喜んでくれる‥‥すごい包容力を感じました。
ユンギと一緒に歌いたくて、好きな曲は特にがんばって歌詞を覚えて行きました。
会場のみんなと合唱したかったわけじゃありません。ユンギに届けたくて叫んでました。
実際、私の感覚では、1 対 10,000 ではなかったです。
1 対 1×10,000 でした。
まわりの目を気にしなければ、そうなれます!!!

でも、1対10,000だろうと、1対1×10,000だろうと、積は同じく10,000だから(笑)、受け止める側は大変だよね。

この日を待ちわびたファンが、全国各地から駆けつけて一心に叫んでる。
世界の都市を巡って、その愛と熱量を一人で受け止め続けるのはすごいこと。とてつもないエネルギーが必要だろうと想像します。
でも、その歓声があるから力がわくんだろうとも思います。

これまで7人でライブをしていた人が、初めて一人でステージに立って23曲ものセットリストを歌うからこそ、観客の大きなリアクションを求めたというのもあるんでしょう。

昨秋、坂本龍一がピアノで参加した「Snooze」。
とりわけ歌詞が多いこの曲(もちろん韓国語詞)を、終盤18曲目、日本の観客の前で一生懸命歌い上げる姿を見ながら、なんてすごい、身を削るような仕事だろうと涙が出ましたが、それを可能にしているのは観客の愛と熱量で、今ここにいる私は、画面の前で情報を一方的に受信するだけのギャラリーや消費者でなく、演者に力を与えることができる存在なのだと思いました。観客もまた、力を持った、主体的な存在なのだと。

この日は日本公演3daysの最終日。
「僕やBTSだけでなく、この先どんなコンサートでも、今日のように楽しく遊んでくださればと思います」
という最後のMCは、自分は何者でもなく無力で、ただただ決められたことを守り、流れに流されるしかないと思いがちな日本人にとって、すごく響く言葉だったと思うのです。

それにしても、世界を巡って骨身を惜しまないライブをし続けてるって想像を絶する。
コンサートは生モノです。
あんなに最高だったライブは2時間半で消えてしまって、あとは観客の心の中にしか残りません。
日本以外のコンサートでは観客もたくさん動画を撮るけど、それはライブの再現ではないから。

そして、どんなに最高な2時間半でも、人間の記憶は薄れていってしまう。
新しい歌手の新しい音楽が次々にあふれる世の中で、ライブはとても強烈だがあまりにはかなく、人気歌手は本当に苛酷な仕事だと思いました。
一度、人気を得た人たちが、「人気を気にしない」って簡単なことじゃないだろうと。

そのはかなさ、苛酷さをわかったうえで、いや、わかっているからこそ?
あんなに真剣に、一生懸命なライブをするんだなあと、思い出すと今でもぐっときます。
「自分も一生懸命生きよう」と思いましたね。

こんなふうに、いろんな思いを感じることができたのは、私自身が主体的だったからだとも思います。
「ただ、見る」「楽しませてもらう」じゃなくて、歌詞を覚えたり、ソンムル(ミニギフト)を用意したり、もちろんお金も時間もたくさん使って、前のめりでコミットしたから。

上京ー ここ福岡からは、ソウルより遠いかもw

韓国語では、ライブについて「盛り上がって」ではなく、「たくさん遊んで」という言い回しをするんですが、遊びはめちゃくちゃガチでやってこそ楽しみ尽くすことができるのですね。

ユンギと一緒にツアーをまわる、メンバーのサインが入ったギターも見られました!
次はきっと7人に会う!


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