展開転職乱心

春が来た、の前に人事考課がきた。
移動して早1年。よく泣いたしよくウィルスに感染した。
できなかったことが沢山できるようになったと自負しているものの評価は変わらず。
前回に比べて良くなっていると言われたとて評価が変わらなければ給与の上がりも低いわけで。

今まで生活のために正社員にすがりつづけてきたけれど、上がらない給与であれば辞めてしまって非正規のやりたい職業に転職するのもありかと考え始めるようになってきた。

語彙や言葉や表現のバリエーションが年々貧相になっている気がしていて、辛いという感情や不満もここ一年は少しずつ鈍くなっているような感覚があった。
しんどい割にぬるま湯のように穏やかではあったけれども、このままいけば心が壊れてしまう瞬間が来るのだろうか。とキレの悪い脳みそで思ったりもした。

身近にいる人たちはそれぞれ天職だと思うものに悩みながらもまっすぐ向かえる人たちで。これといって特技もないわたしは彼らの飛び抜けた才能が羨ましくて仕方がない。それしかできないと言ってみたい人生だった。でもそれは贅沢で傲慢な気持ちであるのだろう。
今の、これまでの、これといった特技も才能もない人生は心のそこから幸せだけれど途方もないような、ぼやけた輪郭をしている。

うだうだしているうちに春が来る。
せめて夏に転職はしているのだろうか。