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プロのMCとして”伝える”という仕事に就く、その意味とは。

2021/8/20 自分記録no.59
「私の目指したいものが、改めてちゃんと見えた日」

昨日との「自分記録」で重なるんですけど、
今日はとても感情が動いた日だったので、書き残していたいと思って。

今日は、事務のお仕事をお休みして、
MCスクールの代表の方と、半年間私を指導してくださった先生と一緒に、
結婚式場の会場見学に行ってきました。


これまでは、5畳くらいのレンタルスペースで半年ほどレッスンしていて、
試験に合格にした後は、zoomで強化レッスンを5回くらい受けていて、
そして、今日は実際に使われている結婚式場へ。

先輩MCさんの付き添いで、一度その会場には入ったことはあるのですが、
あの時見たより、とても広く感じました。
テーブルセッティングも、シャンパングラスも、お引き出物まで、
すでに準備が終わっている状態だったので、
当日のイメージがより鮮明になって、少しだけ身構えましたね。

あ、この場所で私は仕事をしていくんだって。


久しぶりに、ワイヤレスマイクを持ちました。

コロナ禍になって、観光バスの仕事も激減して、
マイクを持って話すということが、本当に無くなりました。
ガイドのマイクは、ワイヤレスマイクじゃなくて、
トランシーバーみたいな、ICレコーダーみたいな形をしているので、
ちゃんとしたマイクを持ったのは、久しぶりで。

なんか、マイクを握る右手が少し緊張している気がしました。
と同時に、この右手はこれまで何回くらいマイクを握ってきたのかな、
って思いましたね。
そしてこれからまた、沢山のマイクをこの右手は握るんだと思うと、
MCとして仕事をしていく、楽しみと不安が一気に押し寄せてきました。

これから先、どうなるかなんて分からないけど、
私の右手にはマイクが握られているといいな、と思います。


目の前の人に、私の思いが伝わりますように。

これまで練習した通り、
進行表を見ながら、迎賓のアナウンスをしました。
「お越しいただき、ありがとうございます。
席次表を見ながら、自分の席に進んでくださいね〜」という感じです。

マスクはしていますが、いつもより口角を上げて、
いつもより笑顔を意識して、声のトーンとか、呼びかけるように、
アナウンスしたつもりだったのですが、
先生からは、「気持ちが乗っていない」との一言。

その後に、「お客さん役として先生が入場してくるから、
先生を案内するように、先生の目を見ながら、アナウンスしてみて!」
とアドバイスを頂きました。

すると、「全然違う。全く別物だよ。そんな感じ!」とお褒めの言葉。

私は、イメージしていたようで、出来ていなかった。
そのイメージが声になってなくて、相手に伝わらなかったようです。

先生の仰っていたことが、なんとなく分かりました。
目の前の相手に伝わるように、
私の思いを込めて、体全身で表現することがいかに大事なのか、
そして、それがいかに難しいことなのか、痛感しました。

難しいです。実際、今でも頭の中が「?」で溢れています。
これまで「話す」ことは沢山してきたけど、
ブライダルMCって、全く別物。
違うジャンルじゃないか、と思うくらい、全然違います。
だから、難しい。でも、だからこそ面白いって気持ちが生まれます。

多分、こういう状況が好きなんだと思います。笑
これまで武器だと思っていたものが今は使い物にならない、
0からまた積み上げていく必要があって、
何もない状態から、ブライダルMCとしての私を創っていく。
大変です。もう何がなんだか分かりません。
正解も間違いも見分けが付かなくて、ひたすら考えるしかありません。
今の私には、「学んで、実践する」しかない。


”プロ”のMCとして、伝える仕事に就く意味。

先生が言っていました。
MC(司会業)もいずれAIに取って代わる仕事になる、と。
でも、AIには感情はないじゃん、と思ったのですが、
技術の進歩はとんでもなく早いみたいで、
感情があるAIもすでに開発されているみたいです。(怖い。笑)

これまで、AIと人の違いって、感情だと思っていました。
人には感情があるから、そこはAIに負けるわけがない、と。
でも、違った。恐れていたことは、もうすぐそこまで来ているようです。

人の頭の中に、100万個の言葉があるとしても、
使わなかったり、馴染みがなかったりすると、なかなか出てこない。
同じくAIの中にも、100万個の言葉があったとする。
AIなら、その場に適した言葉を瞬時に選択して、発せられる。
もちろん「噛む」なんてミスはしないだろうし、
そして更に、「感情」が上乗せされるなら、人はAIに勝てるのか。

そんな状況になった場合、人が選ばれるにはどうすればいいのか、
それでも尚、人が”伝える”という仕事に就く意味があるのか、
そんなことを今もずっと考えています。

でも、まだその答えは見つかっていません。

ただ、こうなりたい、こういう人になりたい、
この方の考え方や話す言葉、私もそういう空気感を出せるようになりたい。
目指したい理想像の方は、います。

この方に近づくために、今の私に足りないものは何があるのか。
というより、足りないものばかりなんですけど、
そこに辿り着くには、
何をすればいいのかを先に考えるのが1番だと思っています。


アナウンサー試験を受ける中で、段々と違和感を持ったのは、
話す相手が「カメラ」だったからでした。
もちろん「カメラ」が全てだとは思いませんが、
当時の私は、そこに楽しさや魅力を感じることができなかった。
だから私は、目の前にお客さんがいてくれる”観光バスのガイド”という仕事を選びました。

巡り巡って、ブライダルMCに行き着いたのかな、とも思うんです。

プロの喋り手として、伝える仕事に就くこと、
責任を持って、私の気持ちを声に乗せること、
目の前のお客さんのことをちゃんと想うこと。

会場の見学をして、先生といろんな話をして、
改めて、胸を張って”プロ”と名乗れるように努力を続けたいと思います。

スタート地点。
まだまだ、経験不足で、力不足で、勉強不足です。
足りないものばかりだけど、私は、私が選んだこの道を正解にしたい。

明日からも、ひたすら自宅で自主練に励みます。


おりょう☺︎

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