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「究極の愛」を知るには、ちょっと早すぎたみたいです。笑

2021/5/25 読書記録no.35
「すべて真夜中の恋人たち」川上未映子

この本は、表紙が綺麗でジャケ買いしました。

なんか綺麗で、模様に惹かれて、
多分、私は「夜」とか「星」とかが好きなんだと思います。笑
これまでのジャケ買いした本は、ほとんどそんな感じ。
今回も、そんな感じ。

今日は、こちらの本について書いていきたいと思います!


作品について。

あらすじ

<真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う。
それは、きっと、真夜中には世界が半分になるからですよと、
いつか三束さんが言ったことを、
わたしはこの真夜中を歩きながら思い出している。>

入江冬子(フユコ)、34歳のフリー校閲者。
人づきあいが苦手な彼女の唯一の趣味は、
誕生日に真夜中の街を散歩すること。
友人といえるのは、仕事で付き合いのある出版社の校閲社員、
石川聖のみ。ひっそりと静かに生きていた彼女は、
ある日カルチャーセンターで58歳の男性、三束さんと出会う・・・。

あまりにも純粋な言葉が、光とともに降り注ぐ。
いま、ここにしか存在しない恋愛の究極を問う衝撃作。


読者モニターさんからの声。

■川上さんが描く恋愛とはどんなものか。とても期待があった。
そして期待は裏切られなかった。
物語後半から一気に展開し、どんどん作品世界に引き込まれていく。
自分は男性だけれども、多くの女性に読んで欲しい一冊である。
(30代・男性)

■読んでいるとじわじわと私に浸透してある頃の
懐かしさを思いおこさせてくれる物語。
(40代・女性)

■彼女がゆっくりと彼を忘れるまでにとった行動に、
私は自分でびっくりするほどの涙を流した。
(30代・女性)

■ときには暗闇に沈みたくなっても、
自分が落ち着ける明るさに出逢えることがどれほど幸せか、
それを想像しただけで満ち足りた気分になった。
(20代・男性)

■この本は決して恋愛だけではなく、
生きるうえで不可欠な人とのかかわりのなかで、
「いかにおぼえていること」と「いかに忘れるか」の
大切さを教えてくれた。すべての思い出と寄り添っていこうと
感じさせてくれる、そんな一冊だった。
(20代・女性)

■最後の最後まで読んだとき、すべてわかったような気がした。
もちろん、すべてではないかもしれないが、
「あぁ、なるほど」と思えたのだ。タイトルの意味、
そして登場人物のゆくえ。
哀しく、しかし、希望のある終わり方だったと思う。
読み終わると綺麗な気持ちになっていた。
(10代・男性)


印象的な言葉。

P27 信用なんて大したことじゃない。
ちょっとした都合や風向きで簡単になかったことにできるものよ。
信用と、信頼は、違うの。信頼したぶん、
私も、相手に、何かちゃんと手渡しているって、そういう風に感じる。
P29 自分の人生において仕事というものを、
どんな風に捉えていて、それに対して、どれだけ敬意を払って、
そして努力しているか。あるいは、したか。
私が信頼するのは、そんなふうに自分の仕事と向き合っている人なのよ。
P199 その時は意識していなかったはずのものが、
存在していないように思えたものが、
記憶に残っていると思いもしなかったものが、
まるで無音のまま高速で成長を遂げる花の種のように、
みるみるうちに育ち始めて、夜は、私の目と耳と胸をいっぱいにした。
P346 忘れるには思っていたよりもたくさんの時間が必要だった。


読んでみて。

正直、これは根気のいる本でした。
情景描写はとても綺麗だし、
主人公の心の動きとか、葛藤とか、足掻く様子とか、
そこは素晴らしいと思ったのですが、
私にとって、この本は結構難しかったというか、長かった…

時間があれば、普通一日くらいで読み終わるのですが、
この本は中々進まなくて、2、3日かかりました。笑

なぜかというと、主人公が結構ダラダラしてるんです。
ずっとお酒を飲んで、何がしたいのか、何を思っているのか、
そういう意思みたいなものが汲み取れなくて、
すごく長く感じました。
(こういうナヨナヨしている人が、
私は特に苦手なので、そう感じてしまったのかもしれません。)

口コミを見ていると、「泣いた」とか、
「多くの女性に読んでほしい」とか書かれていましたが、
私には、全くその理由が分からん!!!笑

泣けなかったし、女性にオススメしたいとは思えませんでした…

不器用に生きて、感情をうまく表現できない主人公、
戸惑いとか、本能的な感覚とか、喫茶店での様子とか、
心情の表現は本当に素晴らしいと思いましたが、
私には、ちょっと合わなかったかな。

こういう本って、たまにあるんですよね。
表紙に惹かれて、ジャケ買いして、でも読んでみると何か違って。

今の私には、合わなかったんですね。
「究極の愛」を知るには、まだちょっと早かったみたいです。笑

もう少し、
んー、1年後くらいにまた手にとって読んでみようかなと思います。


おりょう☺︎



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