最終的な決断は、あなたの手に。
2021/4/27 読書記録no.31
「こぼれ落ちて季節は」加藤千恵
結構前に読んだ本。
小説なんですが、その中にも心に残る言葉が散りばめられていて、
あっという間に読めた、そんな1冊。
記録として、その印象的な言葉をまとめていきます。
印象的な言葉。
P44 涙は縛れるものなんだなと思った。
こらえるとか、とどめるとかではなく、縛るが1番しっくりくる。
けれど、こんな感覚を、知らずに済むなら知らないままでいたかった。
P113 タロットは全ての答えではありません。
あくまでも、あなたのお手伝いをするための道具。
時にはあなたが気づいていなかったあなた自身の気持ちを教えてくれたり、思いもよらない選択肢を見つけ出してくれるかもしれません。
それでも、最終的な決断はあなたの手に任せられています。
素晴らしい未来への道というのは、自分で切り開いていくものなのです。
P122 たとえ傷ついたって、ボロボロになったって、
外の世界で生きていくほうが、ずっと幸福なことなのかもしれない。
P195 名前も知らない誰かの大切な瞬間を、憶えていようと思った。
いや、あえて意識しなくても、自分はこの瞬間をしっかりと記憶し、
続いていく人生の中で何度も思い出すだろう。何度も、何度も。
P200 時間の流れの速さを残酷にすら感じた。
ちぎれる、というのは大げさだけれど、実感として確かにあった。
追い出されるように卒業して出ていくのは、
自分の一部分をそこに置き去りにしていくような感覚だった。
P204 妊娠や結婚というのは、おめでたくて、明るくて、
幸福なことなのだ。見知らぬ人が祝福してくれるくらい。
P205 ものすごく欲しがったからといって、
それが手に入るとは限らない。人生とは不公平なものだし、
人にはできることも、できないこともある。
さほど多くない経験の中からも、私はいつしか学んでいた。
手に入れるものを、選びとっていけばいいのだと考えていた。
不相応なものを求めたってキリがない。
自分の能力やタイミングに合わせた選択肢の中から指を差す。
そういう風に過ごしていけば、それなりに幸せになれる。
P249 「いるいる」っていうだけで終わらずに、
あの子にも人生があるわけだから、
今度会った時はもっとその子と向き合ってみよう、
って思わせてくれる作品でした。
おりょう☺︎
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