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【国際結婚カップル必見!】国際結婚の手続きと配偶者ビザ取得の方法


Q:外国人と国際結婚をして日本で暮らしたいです。配偶者ビザ(結婚ビザ・パートナービザ)の手続きはどうすればよいでしょうか?

A:日本及び外国で適法に結婚が成立した後に、日本人の配偶者等の在留資格を申請します。結婚の実態や収入等がポイントになります。

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国際結婚の流れ(配偶者ビザ)

外国人と日本人が結婚をして日本で暮らすためには、まずは、①外国と日本の両方の国で適法な結婚の手続きを完了していることが必要です。

そして、②双方の結婚の手続きが完了した後に、日本で居住するために、「日本人の配偶者等」の在留資格を入国管理局へ申請することになります。一般的に、「配偶者ビザ」「結婚ビザ」「パートナービザ」などと呼ばれるものは、この「日本人の配偶者等の在留資格」を指します。

なお、日本には所謂フィアンセビザの制度はありませんので、パートナーとなる人を日本に呼びたい場合は、「配偶者ビザ」「結婚ビザ」「パートナービザ」に該当する「日本人の配偶者等の在留資格」を取得するか、就労系などの在留資格を取得するしかありません。

日本人の配偶者等の在留資格が許可された後は、婚姻の実態などが入国管理局に確認され、日本人の配偶者等の在留資格の更新をしていくことになります。日本人の配偶者等の在留資格を取得した外国人配偶者は最短3年で永住権(日本人の配偶者等→永住者)を取得できる可能性もあります。

このように、国際結婚をして日本で暮らすためには、「①結婚手続き」と「②在留資格(ビザ)の申請手続き」の2つの手続きを行う必要があります。結婚手続きについては、国ごとに異なり、改正なども行われますので、どちらの国で先に結婚をすべきかなど、出身国の大使館(領事館)や日本の市区町村役場に確認しながら進めていくこととなります。

ところで、国際結婚も、市区町村が実施する結婚新生活支援事業(新婚世帯の新生活費用を上限30万円補助する制度※今後60万円に拡大の見込み)も利用することができますので、対象となる人は検討してみるのも良いでしょう。

(結婚の手続き:中国香港台湾韓国ベトナム)

結婚の流れ

在留資格「日本人の配偶者等」の対象者

「日本人の配偶者等」の在留資格には、「日本人の配偶者」である外国人が該当します。

日本人の配偶者とは

「日本人の配偶者等の在留資格」(配偶者ビザ・結婚ビザ・パートナービザ)でいう「配偶者」とは、法律上有効に結婚しており、かつ、婚姻関係の実態が認められる者を指します。

したがって、事実婚・内縁関係や日本では認められていないLGBTの人の同性婚は含まれません。また、日本人の配偶者と離婚や死別をしているなど元配偶者である場合も含まれません。

配偶者

さらに、法律上結婚しているだけでは足りず、婚姻関係の実態が認められないと、在留資格は認められません。婚姻の実態は、結婚に至る経緯や交際の期間や内容、夫婦間のコミュニケーション方法、結婚生活の状況などを総合的に判断されます。

これは主には在留資格の取得を目的に偽装結婚をして不法な滞在や活動を避けるためです。なお、結婚後に、結婚関係が実質的に破綻した場合、日本人の配偶者等の在留資格の更新不許可や在留資格の取消しになることがありますので注意が必要です。



日本人の配偶者等の要件(日本人の配偶者)

日本人の配偶者の在留資格の要件は、(1)双方の国で結婚手続きが完了していること、(2)事実上の婚姻関係があること、(3)結婚を維持していける経済力があると認められること、となります。

日本人の配偶者等

(1)双方の国で結婚手続きが完了していること

日本人の配偶者等(配偶者ビザ)の在留資格を申請するためには、まずは、日本及び配偶者の母国での結婚手続きを済ませなければなりません。日本で先に結婚する場合、外国で先に結婚する場合があります。出身国によってどちらから先に手続きをしたほうがスムーズか変わってきますので、出身国ごとに予め下調べをして手続きしていくことになります。

なお、日本には法律で女性の待婚期間(再婚が禁止されている期間)が定められています。外国人女性であっても日本の法律が適用されますので女性が再婚する場合は注意が必要です。

(2)事実上の婚姻関係があること

事実上の婚姻関係があることとは、真正な結婚であることを指します。日本人と外国人の国際結婚には、これまで日本での就労などを目的とした偽装結婚が多く発生した経緯があることから、入管当局はその結婚が真正な結婚であるかを厳しく審査します。

そのため、年齢差が大きい(15歳以上離れている)交際期間が短い夫婦が別居している(同居していない)出会い系サイト(マッチングアプリ)などの場合には、通常よりも厳しい審査をされる傾向にあります。その結果、真正な結婚であっても、専門家を経由せず自分で申請した場合などには、立証不十分または申請内容に疑義ありとして、配偶者ビザが不許可になることも多くあります。また、配偶者となる外国人が、過去に所謂偽装結婚事件が多かった国の出身の方である場合は、特に慎重に審査され得ます。


(3)結婚を維持していける経済力が認められること

結婚をして夫婦で十分に生活をしていけるだけの経済力があるかどうかが審査されます。必ずしも、配偶者である日本人から扶養を受けることを要しません。つまり、外国人の夫が就労し、その収入で妻である日本人の生計を立てる場合でも、「日本人の配偶者等」の在留資格は取得できます。

したがって、夫婦のいずれか、または双方に一定以上の収入や財産などあり、結婚生活を維持していける経済力があるかを確認されることになります。失業や病気療養など何らかの事情で収入が無い/少ない場合、慰謝料や養育費がある場合などは、当面の生活基盤について問題が無いことを具体的に説明できる必要があります。

また、現時点で夫婦ともに外国に在住している場合にも、日本での経済力の有無がポイントになりますので注意してください。


適法な在留状況

申請人が既に日本に在留している外国人で、現在の在留資格の変更または更新の申請となる場合、外国人の在留状況が適正なものでなければ、入管法の定めにより在留資格の変更等は許可されません。

したがって、配偶者が元技能実習生の場合元外国人留学生の場合不倫関係で交際が始まった場合出会った場所が水商売のお店(風俗営業の店舗)の場合には、その在留状況等が入管法で定められた活動やその他の法令に対して適法であるかが確認されます。審査の結果、適正かつ適法と認められない場合は不許可となり得ます。

さらに、過去に入国管理局への申請した内容は全て当局に記録されており、過去の申請内容との相違があるため「申請の内容に疑義あり」として不許可になることもありますので注意が必要です。
(ご参考:配偶者ビザ/過去の申請内容との相違で不許可になった場合


日本人の配偶者等で認められる在留年限

配偶者ビザの在留期間は、6月、1年、3年、5年のいずれかとなっています。日本人の配偶者等の在留資格取得当初は1年で、その後の婚姻関係や在留状況等が確認されながら、在留年限が決定されていくことが一般的です。3年以上の在留年限が認められた配偶者ビザを持つ人は、永住申請に係る要件を満たせば永住申請をすることも可能になります。
(ご参考:永住申請のために3年以上の配偶者ビザを取得するためには)

【配偶者ビザの年限推移/イメージ】
1年(配偶者ビザ取得時)→1年(更新)→3年(更新)→X年…


日本人の配偶者等の必要書類

日本国内にいる外国人と日本人が結婚した場合 (在留資格変更の場合)

【共通書類】

在留資格変更許可申請書
返信用ハガキ
質問書
申請理由書
身元保証書

【外国人配偶者に関する書類】

証明写真(縦4センチ×横3センチ)3ヶ月以内に撮影したもの
パスポート原本
在留カード
本国で発行された結婚証明書 + その翻訳文
・結婚公証書(中国)
・婚姻関係証明書(韓国)※韓国領事館で取得可能
・結婚証明書(その他の国)
履歴書(学歴・職歴)
最終学歴の卒業証明書または在学証明書
日本語能力を証明する書類 ※日本語能力試験の合格証明書のコピー
住民税の納税証明書 ※日本で働いている場合
源泉徴収票 ※日本で働いている場合

【日本人配偶者に関する書類】

戸籍謄本(婚姻の記載があるもの)
住民税の納税証明書又は課税証明書
※直近2年分
※1年間の総収入、課税額、納税額が記載されたもの
在職証明書
給与明細書のコピー(直近3ヶ月分)
勤務先の会社案内・HPコピー
日本人の世帯全員の記載のある住民票
パスポートのコピー

【会社経営者の場合】

会社の登記事項証明書
直近年度の会社の貸借対照表・損益計算書のコピー
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるもの)

【交際および結婚の事実を裏付ける書類】

スナップ写真(3枚以上)
※結婚式、双方の親族との食事会、2人で撮った写真など
国際電話の通話記録
メール履歴
送金記録

【住居・生計に関する書類】

自宅新居の写真(外観、玄関、台所、リビング、寝室)
自宅新居の不動産賃貸借契約書のコピー
※不動産を所有している場合は登記事項証明書
扶養者の預金通帳のコピー

【ケースによって提出する書類】

両親の嘆願書
友人の嘆願書
在日親族の上申書
上司の上申書

この他に当局より追加資料提出通知書によって追加の資料や説明が求められる場合があります。


コンチネンタルの国際結婚サービス

国際結婚は出身国や結婚のシチュエーションによってそれぞれに異なり、入国管理局への在留資格申請の方法や必要書類、立証しなければならないポイントが変わってきます。したがって、法務省のウェブサイトに記載された通りに申請をしても配偶者ビザが不許可となるケースも多くあります。ご不安な点がありましたら遠慮なくご相談ください。

(併せて読みたい)在留資格申請を自分で行うリスク(自己申請のリスク)
(併せて読みたい)コンチネンタルの国際結婚サービス
(併せて読みたい)配偶者ビザの審査期間、なるべく早く許可をもらうには?


この記事を書いた人

村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で18年間アドバイザリー業務等に従事。ファイナンシャル・プランナー(FP)の国際ライセンスであるCFP(Certified Financial Planner)保有者。

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CFPとは一人ひとりの将来の夢や目標に対して、お金の面で様々な悩みをサポートし、その解決策をアドバイスする専門家。CFPは世界24カ国で認められた世界共通水準FPサービスを提供できるプロフェッショナルであることを証明する上級資格です。

FP資格における年金や保険、資産運用、税制、住宅ローン、相続などの幅広い専門知識と長年金融機関で培ったノウハウを駆使しながら、日本人の配偶者等の在留資格(配偶者ビザ)の取得を目指していきます。

CFP(Certified Financial Planner)
入国管理局申請取次行政書士


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