見出し画像

後編 ただ子どもたちが画面を見て講師の話を聞いているだけではつまらないし一体感も生まれない。距離を超えた一体感を感じてもらうためにチームみんなで考えた最大のポイントは?

 今、コロナ第3波が日本を襲い、全国的に深刻な状況になってきています。このような状況になると再び注目されるオンラインでの様々な活動ですが、とはいえ、いつまでもこの状況が続くというわけではありません。今はコロナの流行を注意深く観察し、警戒しつつも、今から、リアルが復活してくる未来についてを考えていきたいと思っている方も多いはず。

 コロナ禍のために、いい意味であらゆるアイデアが盛んに試されているオンラインイベントの世界。この記事の前編では、「リアルとオンラインのハイブリッド型イベント」をいち早く開催することになった経緯や、会場の様子などを詳しく伺いました。


 後編では、きうちみほさんにさらに詳しく、どのような工夫をしたのか、リアルとオンラインを上手につないで、素晴らしい一体感を創り出せたとっておきの秘密について、お話を伺っていきたいと思います。


ーーーーリアルとオンラインのハイブリッド型のイベントを開催するにあたり大変だったことや、準備段階で特に注力したことなどを教えてください。

(きうちみほさん)Zoomで繋がった講師が巨大スクリーンに映し出されるという形のため、うまく繋がるかどうか、音声はリアル会場ではどう聞こえるか、CMの切り替えはうまくいくかなどの事前リハーサルは別日に行いました。
  
 オンラインイベントでは、当日に必要な準備物をお客様に用意しておいていただかなければなりません。そのため、事前に講師側がそのPDFを準備するなど、講師側の準備も、リアルのイベントよりも早くしておく必要がありました。

 また、オンラインで参加された方には、巨大スクリーンにお子さんのお名前やお顔が出る場合もあると事前にアナウンスして、お名前をニックネームに変更していただいたり、気になる方はビデオをオフしていただくなど、個人情報に対しての配慮もいたしました。

 コロナ対策としては、机にシートをひいたり、アルコールで消毒をしたり、感染対策に特に気を付けていました。また、ソーシャルディスタンスを確保するためにも事前予約を設けさせていただきました。(事前予約満席)

ーーーーーーー本当にきめ細やかな対策・準備をされたのですね。

ーーーーーーーオンラインイベントでは、「オンラインでありながらいかに参加者様にリアル感をもっていただけるか」という点を、主催者の皆さんが注力されるところだと思います。今回は、それに加えてさらに、『リアルの会場にオンラインを導入する』という点で、「リアル会場で感じるオンライン感」も同時に感じるのですが、運営していて、実際に会場で皆さんの反応を見ていて、みほさんご自身はどのように感じられましたか?

(きうちみほさん)巨大スクリーンに映される講師やスライドを見ながら、お仕事体験に参加するという感じだったので、テレビを見ている感じで、違和感なく感じました。
 しかし、ただ子どもたちが画面を見て講師の話を聞いているだけでは、つまらないし一体感も生まれません。そこで、現地サポートスタッフが携帯からズームに入り、机を周って、話しかけながら、講師と子供たちを繋ぐ役割を担いました。今回はそこがとても大きなポイントでした。子供たちも講師から一言もらえるととても嬉しそうな表情を浮かべていましたし、講師も現地の子供たちの反応を見ることができて、とても助かったそうです。

画像1

 やはり、オンラインとリアルのハイブリッド開催だからこそ、双方のやり取り・交流は、これからも色々なアイデアを考えていく必要があると感じました。

 また、画面を見るだけだと、どうしても一方的で飽きやすくなりがちです。しかし、講師のみなさまも、子どもたちを飽きさせないように内容も工夫されていたので、子供たちも最後まで集中して取り組んでいました。講師の楽しませる工夫も必要になってくることを感じました。 


ーーーーーーなるほど!ハイブリッド開催においては、リアルとオンラインをどう橋渡しするのかが大きなポイントなのですね。『サポートスタッフを配置する』という素晴らしいアイデアは皆さんで話し合われた中から生まれたのですか?


(きうちみほさん)はい。当初は、現地の用意やご案内を考えてサポートスタッフの配置を予定していました。しかし、オンラインでZOOMの中にいる講師からは、リアル参加のお客様の反応を見ることが出来ないと開始直前に思い至ったのです。そこで、急遽サポートスタッフが、Zoomの中にいる講師とリアル会場にいる子どもたちを繋ぐ役目を担いました。これは、5月からオンラインイベントをこなしてきたからプロジェクトメンバーだったからこそ、瞬時に対応できたことだと思います。

画像2

 このようにして、2日間のイベントで、サポートスタッフは毎回違いましたが、その場その場で状況に応じて判断し、スムーズに臨機応変な対応ができました。プロジェクトメンバーは子育てママばかりですので、お子さんへの声かけや距離感も抜群でした。
 

ーーーーーーあらためて、ハイブリッド型のイベントを顧みて、良かったと思うことや、今後の可能性などについて教えて下さい。

 (きうちみほさん)初のハイブリッド型イベント開催でしたが、リアルとオンラインの双方のコミュニケーションが取れて、子供たちの笑顔も見れて、想像以上に良い手ごたえを感じました。

 また、これからイベントを開催される企業の皆様にとっても、ハイブリッド型イベントには大きな利点があります。
 それは、もしコロナの影響でリアル開催が難しくなったとしても、あらかじめ、ハイブリッドを想定してオンラインの準備をしておけば、すぐにオンラインでの開催に変更ができるというところです。 
 

ーーーーーーたしかに、リアルイベントを開催しようと準備を重ねてきても、コロナの急速な感染拡大で、この先どうなるかがなかなか読み辛い状況ですよね。リアルイベントの準備には大きな経費と労力がかかりますから、それが駄目になったら大変な損失ことになるのが想像されます。

 (きうちみほさん)はい。開催者側も判断のタイミングが難しいですし、参加いただくお客様にとっても選択していただく負担をかけてしまう可能性もあります。実際、私たちのプロジェクトも5000人規模の予定だった企業様とのリアルイベントをコロナ渦で、オンラインに切り替え、安全安心な体制で開催することができました。企業様と相談し、早い時期に切り替えることができ、精神的にも余裕を持って、準備できたことは大きかったです。
 
 また、今回は、おしごと体験が始まる前と終わった後に、川崎ルフロンのCMを流させていただきました。
 オンライン参加の皆様は、CMで川崎ルフロンの存在を知ることができ、認知拡大につながります。また、リアル参加の皆様にとっては、イベントをきっかけに川崎ルフロンに足を運ぶ機会になり、お客様が増えることが期待できます。

 多くのお客様のご来店を望む大型商業施設にとっては、このハイブリッド型のイベント開催方法は、とてもいい効果を生むように思いました。


ーーーーーこのハイブリッド型イベントで、なにか新しいイベントアイデアは何かありますか?

 私たちの団体は、企業様のニーズの元にお客様をいかに楽しませるかを考えているので、その場によって様々な形が考えられますが、今回のように大型商業施設に多くの来店を望むとしたら

海外とオンラインで繋いで、ネイティブな英語の先生との親子英会話教室であったり

バレンタインチョコレートを売るリアル会場で、全国の有名な縁結びの神社と中継をつなげたりなど、面白いのではないかなと思います。


ーーーーーー今回の経験を活かして、リアル&オンライン双方のハイブリッド型のオンラインイベントを開催されていくご予定ですか?

(きうちみほさん)機会がいただければぜひ開催したいと思います。
ファミリースマイルプロジェクトでは、現在企業様とプロジェクトを組んでオンライン、リアルイベント開催をはじめ冊子、ポスター作成、プロモーションなど、一緒に進めさせていただいております。

画像3


きうちみほさん、ありがとうございました。

 きうちさんの所属するチームでは、コロナ禍における、感染対策をしながらのリアルとオンラインのハイブリッド型イベント開催にお悩みの企業様、複合商業施設様、店舗様のご相談にも対応しています。ご興味がある方は、下記Contigo編集部までご相談いただければ幸いです。

✉ contigodesk@gmail.com


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

よろしければサポート(投げ銭)いただけましたら嬉しいです。