研修をやる前に大切にしていること
今回のテーマは、「研修をやる前に大切にしていること」です。
私は、色々な所で研修をしています。新卒研修や階層別研修、SV研修、報告書作成研修、巻き込み力向上研修など色々やっています。
あなたもセンターで、新人オペレータさんの研修などやったことがあるかと思います。
座学やOJT、既存オペレータさんへのフォローアップ研修など、センターで研修をやる機会は意外と多くあります。
研修をやる時、あなたはどんなことに気を付けてやっているだろうか?
私が研修をやる前に大切にしていることがあります。
それは・・・
大切にしていることその1、
「実施前に必ずタイムスケジュールを確認すること」
私は、研修テキストに直接記載していますが、スライドの塊ごとに時間を割り振り、休憩時間なども書き込んでいます。
こういう管理をしてないと・・・・こんな事件が起こります。
ある時、新人SVのK君と2人で、一緒にコンタクトセンターを立ち上げました。
地方に10拠点近くあるセンターを1カ所(東京)に統合するというもので、新人の採用、導入研修から始めました。
K君は、新人SVなので、しばらくは、私が新人オペレータさんに研修をするのをずっと後ろで見学していました。
あまりに私が楽しそうに研修をやっていたのを見て、ある時、K君が私にこう言ってきたのです。
「寺下さん、僕もこの研修ならできそうなので、この研修を私にやらせてください。」
その研修は、サービスのラインナップ(テキストで100頁位あります)を2時間かけて説明する研修です。
当時は、新人研修を私一人で、担当していましたので、K君もできるようになるとありがたいなと考えていたので、思い切ってK君に任せることにしました。
研修当日、私は、研修ルームの一番後ろで、見学していました。
K君は、自分のペースで研修を進めていきました。教えるべきテキストは100頁、持ち時間は、2時間です。
30分経過。
1時間経過。
SVのK君は、緊張しながらも、時には脱線した笑い話も交えながら、研修を進めていました。
近くで聞いてましたが、受講生からも笑い声が聞こえるなど、いい雰囲気で研修できていたと思います。
そして、気づけば、1時間半経った時点・・・つまり、残り30分しかないのに、テキストは、予定の50%も終わってないことが判明します。
あと50頁以上も説明しなければならない部分があるのですが、残り時間は、たった30分しかありません。
ちなみに研修ルームや研修スケジュールの関係上、延長して教える時間はありませんでした。
時計を見たK君の顔は、急に青ざめていきました。
そこで、K君は、新人さんに3分の小休憩を指示し、私の所に走ってやって来ました。
暗い顔で私に小さな声でこう言ったのです。
K君:「ボソボソボソ・・・(消え行くような声で)」
寺下:「ん!?」
K君:「give up。。。」
寺下:「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
K君:「すみません、本当にすみません。できると思ったんです。。。」(頭をポリポリ)
K君が時間オーバーしてしまうことは、実は最初から知っていました。
でも、敢えてやってもらいました。確かに失敗はしましたけど、彼は、その失敗をしたことで、タイムマネジメントに関する意識は、格段に高まったのです。
だって、この事件以降、K君が研修途中でgive upすることは無くなりましたからね。
時には 、あえて失敗させてみるのも大切なのかもしれませんね、なんて^^;
ちなみに私は、研修の計画を立てる時、研修の終了時間から逆算して計画を立てていきます。
そして、研修前に何度も時間のチェックをします。当然、質問があったりして、予定通りにいかないこともあります。なので、時間オーバーしないように、単元ごとに数分のバッファーの時間を取るようにして、調整しています。
大切にしていることその2は・・・
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