見出し画像

後発医薬品80%の行方と医薬情報担当者

後発医薬品の数量ベース80%目標は、達成する範囲に入ってきました。

2月の調剤データでは80.3%で、4月の診療報酬改定と感染症の影響で受診率が低下した期間の影響も考慮しなければいけませんが、80%の目標は達成しそうです。

今後の医療制度の向かう方向も見極めていかなくてはいけません。

医薬品業界大手もMR削減に次々と動いていますし、この数ヶ月間の活動自粛が何らかの影響を与えることは間違いありません。

国の未来投資会議では、2020年の成長戦略実行計画案の中の医療分野では、オンライン診療の拡大定着が示されています。

また経済財政諮問会議では、オンライン診療、電子処方箋、オンライン服薬指導、投薬までの全てをオンラインで完結するという環境を目指すといわれています。

これが現実的となる頃には、ジェネリック医薬品は基本的にスタンダードであり、そこでのMR活動の必要性はほとんどなくなるでしょう。

ジェネリック(後発医薬品)発売と同時に先発医薬品から後発医薬品に必然的に置き換わる。という図式が定着しているのではないでしょうか。

新薬でも今ほどのMR活動というのはなくなっている筈です。
どの程度普及するかは未知数ですが、リモートディテーリングが50〜60%普及しているのかもしれません。

withコロナの環境では、明らかに過剰なMRの人件費と非効率的な営業活動が浮き彫りになりました。

コロナ禍において当初感染が広がり出した頃には、劇的に環境と人の価値観が変わるのではないかと感じましたが、どうやら今後ゆっくりと変化してきそうな印象です。

医薬品業界では特有の広告宣伝の制限もありますが、営業のあり方も少しづつではありますが変化してきそうです。

e-MR、リモートMRなど新たな呼び名が定着しつつありますが、基幹病院中心に普及しつつあります。

当然、感染症の影響で訪問規制がありますので新薬の情報提供に関しては手段的にはベストな方法です。

一方、クリニックや調剤薬局ではそれほど普及率は高くならないかも知れません。

薬局での医薬品の採用、購入に関し一定数の薬剤師の先生方が決定権を持っています。

そこには、まだまだ個人の対人スキルというものが影響し、コミュニケーション力、相手の話を聞く傾聴力などで差が出てきます。

MR(医薬情報担当者)のスキルは、ここに基本があります。

傾聴することにより相手の現在の困りごとやニーズが理解でき、ここに寄り添うことが相手への信頼につながります。

このような状態こそ、必要とされるMR(医薬情報担当者)、また会いたいと思われるMRなのでしょう。

これは他の業種でも同様で、特にMR減少時代には身につけておきたいスキルだと思います。

私自身も大きな買い物をする時や、何かを決断するときには、このような相手に相談したくなりますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?