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氷屋さんはセブンイレブンに牛乳屋さんはローソンになったというお話

by エムケイコンサルティング Mico

セブンイレブンのおはなし

 はじめまして、五代美津子です。仲間からはミコ(MIco)と呼ばれています。巫女じゃなくて美津子の略です。コロナ禍で日本にいますが、ベースは上海です。

 noteを始めるので、わたしも投稿することになりました。よろしければ、暫しの間おつき合いください。

 2019年、全コンビニの売上高は10兆3421億円、1位セブンイレブンジャパン5兆0102億円、3位ローソン2兆5069億円で2社の合計売上高は7兆5171円で全体の約72%になります。残念ながら、ローソンは2位のファミリーマート(2兆9650億円)に抜かれて3位。

 株式会社ヨークセブンが米国のサウスランド社とのライセンス契約でフランチャイザーになり、セブンイレブンフランチャイジー1号店が開店したのは1974年(昭和49年)。場所は東京都江東区豊洲。最初のフランチャイジーは酒屋「山本茂商店」でした。

 その同じ年にダイエーと米国のコンソリデーティドフーズ社とのコンサルティング契約が締結され翌年1975年(昭和50年)に子会社のダイエーローソン株式会社の直営店が大阪府豊中市南桜塚でローソン日本1号店を開店。続いて同年9月にフランチャイジー1号店が開店しました。

 ということで、わたしがお話ししたいのは、東のセブンイレブン、西のローソンとコンビニの歴史を築いた2強ですが、どちらも元はアメリカの会社だったということは、みなさんご存じですね。

 面白いのは、セブンイレブンの始まりは氷屋さんで、ローソンの始まりは牛乳屋さんだったという名残りが今でも両社のロゴマークに見ることができることです。どちらも創業時からコンビニ業態で開業したのではなく客の需要に合わせているうちにコンビニ業態ができあがったのです。

 まだ米国で電気冷蔵庫が普及していなかった1927年(昭和2年)にテキサス州で開業したサウスランドアイス社。当時は、食品を保存するための必需品だった氷を販売して大儲けしました。

 そのうち、氷のほかにも客が欲しがる食品も販売するようになり、店は大繁盛しました。面白いほど売れるので店主はクローズする時間が惜しくなって、年中無休、朝7時から夜11時まで営業することにしました。それを客に分かりやすくしたのが当時の店頭に大きく掲げられたアイキャッチの7ELEVENです。1946年(昭和21年)に店名を『7-ELEVEN』に改めて多店舗化を始めました。

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初期のサウスランド社のロゴマーク

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店舗エクステリアにも馬車にも初期のロゴマーク

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 店名を変えた時にお馴染みのロゴマークに替わりました。現在のロゴマークの原形が使用されるようになりました。白い部分が氷のキューブを表現しているんですね。

 1991年(平成3年)3月、バブル景気で大企業に成長したセブンアンドアイが米国サウスランド社の株式を取得して現在の米国セブン-イレブン社を子会社化しました。

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ローソンのおはなし

 ローソンの名称は、オハイオ州で『Mr. Lawson's milk store』(ローソン牛乳店)の店名で牛乳を販売していたローソンさんに由来します。電気冷蔵庫が普及していない時代、ローソンさんは、毎朝、各家庭へ新鮮な牛乳を配達していました。ところが、1929年に始まり1930年代後半まで続いた世界大恐慌の影響で、1930年代のオハイオ州の各家庭でも食費節約のため牛乳を配達してもらうのを止めて自前の容器を持って直接農場へ買いに行くのがあたりまえになりました。

Mr. Lawson's milk store ローソンさんが牛乳配達していた店舗 

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  そこで、ローソンさんは、配達するのを止めて牛乳の価格を下げてガロン(約3.8㍑)単位で店舗販売することを思いつきました。この販売方法が消費者の需要を生みローソンさんのミルク店は大繁盛して、1939年、『Lawson Milk Co.』(ローソンミルク社)が創業されました。彼もセブンイレブンと同じように牛乳だけでなく客が欲しがる生活用品を次々と販売するようになり、1959年にはチェーン店数は100店舗に増えていたローソンミルク社を、巨大食品会社『 Consolidated Foods Inc. 』(コンソリデーティドフーズ)が買収して、その後、全米規模で店舗拡大された結果、店舗数が急増しました。

 ということで、店名のローソンとトレードマークのミルク缶は創始者ローソンさんのファミリーネームと牛乳のガロン缶に由来しています。

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セブンイレブンジャパンのロゴ『n』の不思議?


 ところで、皆さんお気づきですか?

  セブンイレブンジャパンのロゴマークの文字を見てください。元々は『ELEVEN』でしたが、『ELEVEn』に変わっています。最後のnだけ小文字に変わっています。どうしてでしょう?

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 定説はないのですが、商標としてのデザインオリジナリティということのようです。

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 同じ手法がセブン&アイ・ホールディングスのロゴマークにも見られます。小文字の「i」が使われています。

 1991年(平成3年)、イトーヨーカ堂とセブン-イレブンジャパンは2社共同でIYグループホールディングス(現セブン&アイ・ホールディングス)を設立しました。

 ロゴマークの『7』と『i』は「イトーヨーカ堂とセブンイレブンジャパンが2社共同で設立した」ことを表しているのですね。

 普段は何気なく見ている企業のロゴマークも、その歴史を知って見ると、いろいろ面白い発見があると思いますよ。

 次は、ドトールコーヒーのロゴマークについて話そうと思います。

 ドトールコーヒーのロゴマークってDOUTORの下の『O』が色もちがうし右に傾いていますよね。当然、デザイナーの意図があるはずですよ。

 ではまたお会いしましょう!再见!

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エムケイコンサルティング Mico♡