クソリプで学ぶファシリテーション
悲惨なことから始まった悲しい2024年ですね。
1日、2日とTwitterでは被災者の安否を気遣うメッセージが多かったように思います。しかし、事故から数日たった現在、犯人探しやペット、被災地への千羽鶴などの話題で不毛なツイート(クソリプってやつですかね)が増えてきてしまいさらに悲しい気持ちです。
そんか悲しい気持ちでTwitterを見ていたのですが、ふいに「これってファシリテーションの練習になるんじゃないか?」と思ったのです。
ファシリテーションとは
「ファシリテーション」という言葉は最近よく聞くようになってきました。コンサルティングファームや外資系企業、IT企業で使われるようになった影響もあるのでしょうか。
ファシリテーションの定義はグロービスによると以下のようです。
ファシリテーションの流れ
個人の経験やコンサルティングファームで会議のファシリテーションをしてきた経験から、現在は以下のような流れで進めることが多いです。
会議のゴール・目的設定
論点設定
論点に対する解を出す
決定事項とNext Actionの確認
2や3で「論点」と言っているものは、「イシュー」や「問い」などと言い換えてもらって構いません。つまり、「この場で決めること」です。
反響があればファシリテーションの流れや準備についても記事を書こうと思いますが、コンサルタントが書いた良著も多数あるので興味がある方はまずそちらを読んでいただくのがよいと思います。
クソリプで磨かれる技
Twitterのクソリプで磨かれるのは「2.論点設定」です。
正確に言うと、
・2で設定した論点から外れたことを感知する力
・論点から外れたところをもとに引き戻す力
が磨かれると感じています。
どういうことか理解いただくために例をあげてみます。皆さんは会議の中でこのような状況になったことはないでしょうか?
あなたは「CMに起用するのはあのちゃんか新垣結衣のどちらがよいか?」を聞いているのに、部長や課長が違うことを気にしているという例です。
こうした論点がかみ合わず会議がグダグダになってしまうこと、ないでしょうか?
この時、「本日まず決めるのは『CMに起用するのはあのちゃんか新垣結衣のどちらがよいか?』ですので、まずはそこを決めて、広告予算を増やすかどうか?といった話は別の適切なメンバーを集めてを話すのはどうでしょうか?」といった形で切り返すことができればかっこいいですよね。
クソリプで学ぶファシリテーション
でもそうした切り返しは一朝一夕でできないと思います。そこで、Twitterのクソリプを使って練習するのです。
例えば以下を例に使わせていただきます。田端大学の田端さんの投稿に対して、矢口議員がかみついた件です。これをクソリプと呼ぶかどうかという議論もあるかとは思いますが、論点がズレているということから例に使わせていただきます。
あなたがもしこの2人がこのように議論している場に遭遇したとして(実際ないですが)、どうファシリテーションしますか?
少し時間を取って考えてみてください。
どうでしたか?
私がこの場にいたとしたらこのように議論をファシリテートすると思います。
「矢口さん、コメントありがとうございます。伝え方については確かに至らない点があるかもしれませんね。ところで、田端さんが提示していただいた『有事の際は一般人の声は聞かず、専門家に従うべきだ』という主張についてはどうでしょう?」
まず「2.論点設定」で『有事の際は一般人の声は聞かず、専門家に従うべきだ』という主張は正しいか?という論点を設定しました。
そのうえで矢口氏が設定した論点から外れたコメントをしたため、コメントを受け止めつつも論点を再度説明。そこから「3.論点に対する解を出す」を促しました。
クソリプもファシリテーションの論点設定の訓練に使えるという考え方を説明させていただきました。
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