ゴキブリを「キモい」と感じる理由(わけ)
ゴキブリは人々から「G」と呼ばれているのを、私は知っている。例えば、カブトムシやクワガタが「K」と呼ばれているのを、少なくとも私は聞いたことがない。嫌いな人の名前すら口にしたくない、と思うのと同じかどうかは定かではないが、比較的人から好かれていそうなカブトムシやクワガタと同じ扱いをされていないことは確かである。
呼び方呼ばれ方なんてものは正直どうでもいいのだが、「あのキモさだけは何とかして欲しい」、という意見には私も賛成するところがある。ただ、「キモい」理由が何かを、真面目に考えた事があるだろうか。人生限りある時間のうち、「キモい」と感じる昆虫について考える時間は無意味だ、と考える人は多いだろうが、自分にとってマイナスな事がなぜマイナスなのか、どのような要素がマイナスと感じさせているのかを理解することは、ある意味大切なのかもしれない。
長い前置きはさておき、ゴキブリを「キモい」と感じる理由に迫っていきたい。
(言い忘れていましたが、「キモい」という言葉には非常に多くの意味が存在していますが、ここでいう「キモい」は、悪い意味全般を指しています。)
私が考えるに、理由は大きく分けて3つあると思う。
急に動き出したり、止まったりすること
ゴキブリは素早く移動する。というのもジャンプしたり、羽を広げて飛んだりして移動するのではなく、あの6本足を前後に動かしながら、地面を移動するのである。しかも急停止、急発進を繰り返す。人間からすると、急に素早く動きだしたり止まったりする生き物は、次の行動を予測することが難しい。人間は、0か100の動きをする生き物を常日頃見ているわけではない。そして昆虫を常日頃見ている人間も少ない。なので、昆虫がそのような動きをすることが受け入れられず、「キモい」という感情が出てくるのである。"汚い"場所に生息していること
汚い場所というと語弊があるのだが、正確には多湿で、エサのある場所のことをいう。人間の生活圏内で例えるならば、ゴミ捨て場や下水道といったところだろうか。ゴキブリは雑食で、多湿な場所を好むと言われている。各々の好みの場所に住んでもらうことには何の反論もないのだが、ゴミ捨て場や下水道には、人間が不要と判断して捨てた(排出した)物があり、得体の知れない菌が蔓延しているイメージがある。そのような場所に生息する生き物と関わりたくない、そのような気持ちから「キモい」という感情が生まれる。家の中に出現すること
先の理由と少し似ているところがあるのだが、ゴキブリは多湿を好み、雑食であるため、もちろん我々人間の家にいてもおかしくない。特に日本は家の中で靴を脱いでいることが多いため、ゴキブリが家の中に出現した場合、床にいるゴキブリと最も距離の近い体の部位というのが素足になる。靴や靴下を履いている場合を除き、何も守られていない素足がゴキブリに触れてしまうのではないか、と考えてしまう(うまく言えないのだが、靴を履いているという安心感がないということを言いたい。)。体の一部に触れられたくない、と感じて「キモい」という感情が湧く。
以上が、私が考えるゴキブリが「キモい」と感じ理由である。
上に挙げた理由はあくまで主要な理由であるに過ぎず、ゴキブリ嫌いを集めてトークさせれば無限に理由は出てくる気がする。「キモい」理由が分かったからといって何か得をしたわけではないが、今度ゴキブリと対面した際には、その手に持つ殺虫剤を迷いなく噴射できることだろう。
P.S.
ここまで読んでいただきありがとうございました。
インターネットが使えるゴキブリの皆さん、私の家に押し掛けるのはやめてください。
ゴキブリを研究されている方、私に反論してください。
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