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企業課題解決プログラム・提案    (日本テクノロジーソリューション(株)×関西国際大学)

 2023年12月6日、神戸・ポートアイランドにある日本テクノロジーソリューション株式会社で、課題解決プログラムに参加した関西国際大学社会学部の山本先生と中條泰樹さん、山中颯也さんの3名が「ポートアイランドを活性化する」という課題に対しての解決策を発表しました。


◼️ポートアイランドの状況

 学生たちはまず、ポートアイランドの現状について発表しました。
 1週間かけて島内でのフィールドワークを行った結果、ポートライナーや道路、歩道などが整備されており、交通や安全面ではインフラ整備が進んでいることを体感しました。
 一方で、聞き取り調査からはスーパーやかかりつけ病院は少なく、企業と住民とのつながりが薄いことも分かりました。ポートアイランドの地図を見ると、大きな道路を境に、住宅地と産業地域が区分けされています。住民にとっても、企業で働く人にとっても、お互いの顔がなかなか見えません。
 また、ポートアイランドは1981年の街開きから40年以上が経過しており、街開き当初から住んでいる人たちと、最近引っ越してきた新規の住民の間の交流が乏しく、住民同士の関係も希薄であると学生たちは指摘しました。

<ポートライナーと街並み>

◼️住民と産業地域の企業で働く人々をどう融合させるか

 学生たちは、企業、住民がともに地域への愛着を高め、「ポートアイランドアイデンティティー」を創り出すことが活性化につながると考えました。具体策を検討する中で、日本テクノロジーソリューション(株)が手がけるメディア事業「挑人」に注目しました。
 「挑人」事業は、さまざまな分野で挑戦を続けるプロフェッショナルを取り上げ、その情熱や戦略をドキュメンタリータッチの動画にまとめてネットに公開しています。学生たちはこれにヒントを得ました。

◼️提案

 学生たちは「ポートアイランドの小さな挑人」を取り上げ、動画で伝えることを提案しました。企業だけでなく、住民の方々が島内の生活を豊かにするために行ってきた小さな取り組みを取材し、伝えていくというアイデアです。この取り組みを通じて、企業と住民、また、住民同士がお互いのことを知り、つながりを深めることを目指します。

<コメント>

 関西国際大学社会学部の山本先生は「ポートアイランドを盛り上げるのに必要なこととして提案しました。外部からの働きかけではなく、住民や働く方々が主体となって取り組んでいただくことが盛り上がりにつながると思います」と話されました。
 
 日本テクノロジーソリューション(株)の岡田社長は、「ポートアイランドには様々な企業が集まっていますが、企業だけが盛り上がるのではなく、街開き当初から居住する方々の気持ちを大切にし、愛される企業でありたいと願っています。「ポートアイランドアイデンティティー」の醸成は、ここで働いている人にとっても大切なものだと感じます。
 当社は自治会に参画し、年1回のゴミ拾いや防犯などの活動に参加していますが、今後、老舗の店が地域の祭りなどを通して地元と関わっているようなイメージで地域と関わっていけたら。」と話されました。 

<事務局より>

 今回発表した学生2名は、授業の枠外で課題解決プログラムに参加してくれました。時間が限られる中、現地調査やデータ収集などに大変な作業に取り組みました。当日の発表では、最初は緊張した表情でしたが、しっかりと提案内容を伝え、企業側の意見を引き出していました。
中條さん、山中さん、お疲れ様でした。

ご指導あたられた関西国際大学の山本先生、このような機会を下さった日本テクノロジーソリューション(株)の皆様に御礼申し上げます。