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月刊カオス12 高さ800mのこいのぼり、3日間で完成

総合建設会社の馬島建設(本社 港区)は5月5日のこどもの日を前に本社ビルの横に高さ800mのこいのぼりを立てた。

高層建築物を建てる際に使う新工法を活用して工期はわずか3日間だった。

社会貢献の一環として多くの人々に楽しんでもらいたいそうだ。

月刊カオスは「800mこいのぼり」を設計した設計部の真鍋 信二さんに話を聞いた。

「最近の子供たちは『屋根より高いこいのぼり』と聞いてもピンとこない子が増えたようです。それはうちの会社が建てている高層ビルやタワーマンションのせいかもしれないと思ったんです」

真鍋さんは話を続けた。

「そこで私は800mこいのぼりの綿密な設計図を描きました。それを見た上司から『またさぼって違うものを設計していたのか!』と怒られたのですが、直後に『これは面白い』と言われ、そのまま社長や役員にまで話が伝わり新プロジェクトになりました」

そして支柱は800mの高さの重さに耐えるために日本の鉄鋼会社のみが製造できる特殊な鋼材を使用した。

また、重要なこいは素材メーカーの協力を得て風や雨にとても強いが、ふんわり感を出した縦50m、横200mの特殊ビニール製のものを作った。

こうして日本の先端技術が集まり800mこいのぼりは完成した。

しかし完成後にこどもの日を過ぎても容易に解体できないことが分かった。

そこでこいのぼりの上に「365日ずっと子供心を忘れない」とやや急ごしらえなキャッチフレーズをつけて観光スポットにするようだ。

月刊カオスは今後も取材を続ける。

※この記事はフィクションだよ。

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