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Twin Violin Concert 〜千の音色でつなぐ絆〜(2019/10/31)

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『Twin Violin Concert 〜千の音色でつなぐ絆〜』に伺いました。(2019/10/31@紀尾井町サロンホール)

ヴァイオリンのfumikoさんは、ユニバーサルミュージックからCDデビューし、ヨーロッパでアンサンブルによるコンサートツアーを行うなど、ジャンルを超えた活動を展開されています。
同じくヴァイオリンの山内達哉(Tatsuya Yamauchi)さんは、海外での演奏活動が「外務省在外公館長表彰」「第一回埼玉グローバル賞」などを表彰される一方、災害復興支援にも積極的に取り組んでいます。
ギターの青木将さんは、ヘヴィメタルからクラシック、ジャズまでジャンルの垣根を超えた様々なスタイルの演奏活動や作曲など幅広い活動を行っています。

今回のコンサートは気楽に演奏を楽しんでほしいという意図から、演奏曲目が記されたパンフレットはあえて配布さませんでした。
プログラム前半は「私のお気に入り」「バッハ作曲 2台のヴァイオリンのための協奏曲」からスタート。ギターが中央、その両側にヴァイオリニストが並び、上質かつ軽快な響きがサロンホールを包み込みました。fumikoさんと山内さんによるトークも軽妙で親しみやすく、会場は常にリラックスした雰囲気に。
青木さんのオリジナル作品「アルティメント・エンド」がギターソロでかっこよく演奏されたあと、美しい「アニー・ローリー」と、リズミカルな「ルパン三世のテーマ」が演奏されました。

後半は「チャルダッシュ」が演奏されたあと、会場に飾られていた「津波ヴァイオリン」が紹介されました。津波ヴァイオリンは、東日本大震災の津波から生じた流木や崩壊家具の材木を使って、弦楽器制作者の中澤宗幸氏によって作られたヴァイオリンです。楽器の中にある「魂柱」には陸前高田の「奇跡の一本松」の木片が使われている貴重な楽器です。
fumikoさんが津波ヴァイオリンを弾き、復興ソング「花は咲く」が演奏されました。素朴ながらも甘い音色で素敵な演奏でした。これまで世界中の670名のヴァイオリン奏者が弾いてきたそうで、これからも多くの奏者が弾くことでさらに素晴らしい音色になることでしょう。

続いて「愛燦燦」が演奏されたあと、山内さんのオリジナル作品「天空の城 竹田城」が、竹田城の樹齢100年の松の木を使って制作されたばかりというヴァイオリンを使って演奏されました。プログラム最後のタンゴの有名曲「ポル・ウナ・カベサ」で会場のボルテージが上がり、大きな拍手に応えてアンコールにピアソラの「リベルタンゴ」が演奏されました。

ずっと楽しそうに笑顔で演奏やトークをされるので、その楽しさが聴衆にも伝わって爽快感が残るコンサートでした。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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