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麻布学園OBオーケストラ 特別演奏会2019(2019/8/12)

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『麻布学園OBオーケストラ 特別演奏会2019』に伺いました。(2019/8/12@サントリーホール)

1895年に創立された麻布学園は、来年には創立125年を迎えるという伝統ある中高一貫校です。その管弦楽部のOBオーケストラのコンサートでした。指揮はバッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者の鈴木優人さん、そしてジャズピアニストの山下洋輔さんが共演されました。お二人とも麻布学園のOBで、演奏前に校長の平さんを交えた3名でプレトークのコーナーもありました。

プログラム1曲目は、麻布学園OBで東京藝大で作曲を学んだ黒田崇宏さんによる『Let’s also be careful about small things II (委嘱作品・世界初演)』。聴衆は事前の説明で目を閉じて聴いてほしいと伝えられました。鈴木さんの指揮で弦セクションによる演奏でしたが、楽器の音色はほとんど聴こえず周囲の気配を感じとるような実験的な作品でした。

2曲目は山下洋輔さんのピアノソロでガーシュインの『ラプソディ・イン・ブルー』。なんといっても山下さんのピアノが絶品でした!カデンツァでの即興演奏は自由でありながらストーリ性が感じられ、なんとも慈愛に満ちた演奏だと感じました。オケの楽譜はこのオケのTp奏者である伊藤大河さんが新しくアレンジしたもので、斬新な楽器の使い方で従来よりもシンフォニックな響きになっていたように思います。山下さんのピアノに導かれたオケも大変な熱演となり、本当に感動的な名演でした。聴衆の熱狂的な拍手に応えて山下さんは「サマータイム」を颯爽と弾き、会場は熱狂の渦に包まれました。

後半はチャイコフスキーの『交響曲第6番「悲愴」』。鈴木さんの指揮は情熱的で推進力があり、楽曲の聴かせどころをしっかり押さえたスケールの大きな音楽作りでとても聴き応えがありました。アンコールには麻布学園の校歌が演奏されました。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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