見出し画像

コンチェルティーナGINZA フランス室内楽の夕べ(2019/7/11)

画像1

『コンチェルティーナGINZA フランス室内楽の夕べ』に伺いました。(2019/7/11@王子ホール)

コンチェルティーナginzaは銀座・王子ホールの向かいにある音楽サロンです。毎月開催されている個性あふれる若手による演奏会「銀座18(でちょっと)クラシック」が5周年の節目を迎え、それを記念して最多出演の3名(實川 風、長尾春花、鈴木 舞)を中心に、いずれも国内外で活躍し注目されている実力派演奏家により開催されました。

出演者はヴァイオリンの長尾春花さん、鈴木 舞さん、ビオラの田原綾子さん、チェロの伊東 裕さん、ピアノの實川 風さん、 齋藤一也さん、高橋ドレミさんの7名です。

プログラムは2つのヴァイオリンソナタから始まりました。長尾春花&實川 風によるポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルドの「6つの小品より抜粋」と、鈴木 舞&齋藤一也によるルクーの「ヴァイオリン・ソナタ 第3楽章」です。長尾さんの繊細で可憐なヴァイオリンが爽やかな風のように歌い、鈴木さんは艷やかで情熱的な音色で颯爽と弾き切りました。ピアノの實川さんと齋藤さんも素晴らしい共演でした。

続いて、鈴木 舞&長尾春花によるイザイの「2台のヴァイオリンのためのソナタ 第1楽章」が演奏されました。お二人でのデュオは初めてだったそうですが、ヴァイオリンの深い音色が響き合う熱演が展開され、客席から感嘆の声が聞かれました。

前半最後は實川 風&高橋ドレミによる4手連弾でドビュッシーの「6つの古代のエピグラフ」でした。直前のトークで實川さんが「モノトーンの中の色彩感」と紹介された通り、幻想的な世界観が提示されました。高橋さんの美しい高音を實川さんがしっかりと支え、日本有数の響きを誇る王子ホールに響き渡りました。

後半は今回のプログラムで最初に決めたというフランクの「ピアノ五重奏曲」が、ヴァイオリン 長尾春花、鈴木 舞、ビオラ 田原綾子、チェロ 伊東 裕、ピアノ 實川 風という豪華メンバーで演奏されました。情熱的な弦楽カルテットと端正なピアノが有機的に呼応し、若さほとばしる非常に濃密な音楽を聴かせてもらいました。これだけの実力が拮抗した実力派ソリストが集まった演奏は本当に気持ちの良い快演となり、詰めかけた聴衆から大きな拍手が送られていました。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?