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ヒンメル・カルテット 第2回演奏会(2019/9/6)

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『ヒンメル・カルテット 第2回演奏会』に伺いました。(2019/9/6@ルーテル市ヶ谷)

「ヒンメル」とはドイツ語で「天、空」という意味で、ザルツブルクとベルリンに留学していた桐朋学園出身者で結成され、今回は第2回のコンサートでした。
第1ヴァイオリンの城 達哉さんは現在、チェコ国立ブルノ・フィル、第2ヴァイオリンの本吉理路さんはザルツブルク・モーツァルテウム管の団員として活動中。ヴィオラの古屋聡見さんと、チェロの鈴木皓矢さんは現在、国内でソロ・室内楽・オーケストラなど多方面にて活躍されています。

冒頭のモーツァルト「弦楽四重奏曲第16番」は清潔で優雅。4人の対話から紡ぎ出される響きはとてもバランスがよく、上質な時間が流れました。
2曲目のウェーベルン「弦楽四重奏のための<5つの断章>」はモーツァルトから一転、非常に鮮烈で複雑な楽想の中にも美しい音楽が流れていました。聴衆に緊迫感を強いるような現代的な作品ですが、4人の冴えたテクニックにより説得力を持って表現され、ラストは永遠の時間が感じられるような終わりかたで感銘を受けました。

休憩後はベートーヴェンの「弦楽四重奏曲第8番<ラズモフスキー2番>」。重厚で深い響きながらもしなやかで、人生を語るかのような大変充実した演奏でした。拍手に応えて、アンコールにはドヴォルザークの「弦楽四重奏曲<糸杉> 第3曲」がしっとりと幻想的に美しく演奏され、静かな響きが心に残るコンサートが幕を閉じました。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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