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東京アマデウス管弦楽団 第90回記念演奏会(2019/11/3)

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『東京アマデウス管弦楽団 第90回記念演奏会』に伺いました。(2019/11/3@ミューザ川崎シンフォニーホール)

東京アマデウス管弦楽団は1973年、当時の東大オーケストラ卒団者を中心に結成されました。ドイツものを得意とし、ブラームス、ブルックナー、マーラー、ヒンデミットに至る主な交響曲、そして『フィガロの結婚』、『魔笛』、『魔弾の射手』、『カルメン』、『椿姫』、『ナブッコ』などのオペラ全曲演奏などの実績を誇ります。

そんな東京アマデウス管弦楽団の第90回にあたる今回の記念演奏会ではプッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』全曲が演奏会形式で上演されました。指揮は松下京介さん。松下さんはイタリア国立ミラノ・ヴェルディ音楽院などで学び、小澤征爾、広上淳一、ファビオ・ルイージなどの下で副指揮、合唱指揮の経験があり、藤原歌劇団など数多くのプロダクションでも指揮活動をしています。

ラ・ボエームはプッチーニの代表作であり、吉田圭織さん演じるミミと、前川健生さん演じるロドルフォの悲しい恋の物語を中心に、生きる喜びや友情を幾重にも迫ってくる素晴らしい音楽とともに描かれた傑作です。ステージは3つの空間に分けられ、手前はオーケストラ、ステージ背面の客席に合唱団、その間に位置するステージ後方を歌手が演技を交えて行われました。ステージの両サイドには字幕が設けられ、歌詞を理解しながら楽しめました。演奏会形式とはいえ、馬場紀雄さんの演出・指導により、本格的なオペラ上演としてこの作品を楽しむことができました!

松下さんの指揮の下、東京アマデウス管弦楽団の熱演はこのオペラに必要なイタリアの血が(オペラの舞台はパリですが)十分に伝わってきました!歌手もミューザ川崎の大ホールの隅まで声が良く届き、そして演技を最小限にとどめ音楽的な合唱をしたコーロ・カルチェ・ラタンとゆりがおか児童合唱団とともに、演奏会形式のメリットを最大限に生かした上演でした。スタッフ全員の意気込みと音楽愛が伝わる素晴らしいプロダクションでした!

総監督:捻金 正雄
演出:馬場 紀雄
指揮:松下 京介
ミミ:吉田 圭織
ムゼッタ:全 詠玉
ロドルフォ:前川 健生
マルチェッロ:野村 光洋
ショナール:白石 陽大
コッリーネ:後藤 春馬
ベノワ:井上 賢
アルチンドロ:塙 翔平
合唱:コーロ・カルチェ・ラタン
児童合唱:ゆりがおか児童合唱団

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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