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和の音、和の声、和の心(2019/7/5)

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『和の音、和の声、和の心』に伺いました。(2019/7/5@ムジカーザ)

尺八の坂田梁山さん、箏の稲葉美和さん、琵琶の坂田美子さんによる親しみやすく、バラエティーに富んだ"奏で、歌い、語り継ぐ"シリーズ、今回は19回目になります。稲葉さん自作のNHKスペシャル 大地の子を育てのテーマ曲となった「遠くの雨」でコンサートが始まりました。琴独奏で和の世界に浸った後は、尺八の坂田梁山さん、琵琶の坂田美子さんが加わり、神津善行作曲「雨づくし」、服部良一作曲「蘇州夜曲」が演奏されました。前半最後の「大原後幸」は坂田美子さんが構成した平家物語による曲ですが、和楽器の醸し出す世界が平家の栄華と没落を眼前に浮かび上がらせるような、とても印象的で心に残る曲でした。

後半は坂田梁山さんの尺八独奏で、現代的な感覚を取り入れたクールな江戸信吾作曲「孤愁」で始まり、坂田美子さんの美しい歌声によるグノー作曲「アヴェ・マリア」が演奏されました。最後は稲葉さん作曲の夏目漱石による「夢十夜より~石地蔵」でした。悪夢を徘徊するような妖しい琵琶、琴、尺八が出す雰囲気と坂田美子さんの透き通る声の語りの対比が恐ろしい世界を創りあげ、実と虚の狭間にある芸の迫真性を体験することができた凄い曲と演奏でした!
この独特の世界観、ぜひ会場で味わっていただきたいと思います!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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