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オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタ 第9回演奏会(2019/9/28)

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『オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタ 第9回演奏会』に伺いました。(2019/9/28@杉並公会堂大ホール)

オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタは指揮者、石川星太郎さんの指導のもと、充実した演奏を行っているオーケストラです。2011年の活動開始以来、コンサートミストレスの須賀麻里江さん、ヴィオラの山口真さん、チェロの大澤久さんが毎回の練習に参加し、技術面のサポートをしています。

指揮者の石川さんは東京藝術大学卒業時にアカンサス音楽賞を受賞。2016年第1回フェリックス・メンデルスゾーン国際指揮者コンクール第2位受賞しています。レパートリーはバロックから現代音楽まで広範。国内では宗教合唱曲も多く指揮し、また国内外の多くの新作初演を行うなど、若手作曲家たちからの信頼も厚い注目の指揮者です。2006年から2016年まで武生国際音楽祭(音楽監督:細川俊夫)に指揮者、ピアニストとして毎年出演した。また2009年より演奏会シリーズ「東京私的演奏協会」を主宰し、2018年にはハンブルク州立歌劇場にてペーター・ルジツカの新作オペラ「ベンヤミン」の副指揮を務め、世界初演の成功に貢献しました。

プログラムはベートーヴェンの交響曲第6番「田園」、シューマンの交響曲第1番「春」でした。オーケストラの配置は下手に第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、上手にチェロ、ヴィオラ、コントラバスを配置することが多いですが、この日は下手に第1ヴァイオリンとヴィオラ、上手に第2ヴァイオリンとチェロ、コントラバスという珍しい配置でした。古典派の交響曲では第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの掛け合いが随所で聴かれ、石川さんの指揮の下、効果的に浮かび上がり、ベートーヴェンの革新性を再認識させられるような演奏でした。また、ヴィオラが下手にあることで楽器の面が客席側に向き、より聴き取りやすくなっていたのが印象的でした。通常よりも速めのテンポ設定で流れるように始まる田園。3楽章以降の嵐の場面では劇性が高まり、5楽章ののどかな終結部分にすら、その余韻を感じさせた情熱のこもる演奏でした!ベートーヴェンの交響曲が秘める無限の可能性を気付かせる石川さんの解釈、それを表現するオーケストラ。とても素晴らしかったです!! シューマンでもこの姿勢は変わらず、このコンビが作り出す音楽を今後も聴き続けたいと思わせるコンサートでした!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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