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僕と美術館と音声ガイドと


我が家は、うちのおとこのこたちが小さな頃から一緒に、面白そうな展覧会や、見たい作品が来てる展覧会には、なんとかよく足を運びました。

「なんとか」というのは、、、

抱っこばかりではいられない、自分で走ったり触ったりしたい時期は、「静かに」「走らない」「触らない」などのマナーは、伝えたからってすぐには守れないからです。

夫と協力して、どちらかがじっくり見たいものがあれば、片方が子どもについて歩くとか、さささーっと見て興味が止まらなかった場合は先に出て、ミュージアムショップで集合ね、とか、臨機応変に動きました。

他の人もいるし、大切な作品だから、もちろんマナーは教えるけど、小言ばっかりじゃあ、親も子も面白くない。

そんな時役立ったアイテムは、音声ガイドでした。
「イヤホンつけて、自分で音声レコーダーのボタンを押しながら、絵を見る」って、その姿がカッコよく感じたのか、うちの三男四男は、喜んで使ってました。

長男は小さな頃から美術作品を見ることも好きだったみたいで自分なりにじっくり見てたし、次男は自分が興味ない場合でもミュージアムショップに先行って置いてある本など見て楽しんだりできるタイプだったけど、三男、四男は、動き回りたい触りたいの欲求がめっぽう強かったので、ちょいと小言が多くなるのも致し方ない。でも楽しみたくて来てるのになーと思ってると、夫が入り口でちゃちゃっと音声ガイドを借りてきて、2人に提案してました。

そのおかげで、私も見たい作品が見えるし、子どもたちもなんだかいっちょこまえな風貌で見て回ってるし、平和な鑑賞時間が訪れました(笑)

目の前の状況に対してどうするのがベストか、と柔軟に動ける夫に拍手!

美術館って特別な場所っぽく認識されてるところが日本にはあるけど、昔の人、現代の人、違う国の人、いろんな人の作ったもの、描いたものが見られるところ。
いろんな形や色や線を見ることで、自分の心地よい感覚も探れるし、夏はひんやり涼しいし(笑)、素敵な「静」のお出かけ。
その後、広いところへ行って駆け回る「動」のお出かけと組み合わせると行きやすい。
大人だけじゃなく、子どもたちとも当たり前のお出かけの一つになると思うのです。

お店だったり病院だったり、いろんな場所でのマナーと同じく、展覧会に応じたマナーを入る前に話すし、もちろん、子どもの性分によって付き添ってその都度伝えるみたいなことはしていきます。

美術館に行くことに慣れてくると、当たり前のようにマナーを守りつつ、感じたことを話してくれるようになると思います。

うちのおとこのこたちも、ダリの絵を見た時は「夢に見そう。。怖かった。」とか、草間弥生の作品を見た時は「気持ち悪っ!でも見てしまう!」とか(一個人の感想です(苦笑))、雪景色の日本画を見た時は「これすごく綺麗。ほんまに雪の上に狐がおるみたい。」とか、話してくれたのを思い出します。
あ、「なんかよく分からんかった。」って感想も結構な頻度であります(笑)
最近もうすっかり大きくなってからも、マイクラで建てる建造物の参考にするからと、リニューアルした美術館見に行くのに一緒について来たりしてました(笑)

なんせ子どもの感想や視点は真っ直ぐで面白い。

うんちくなんて要らなくて、感じたことを言葉にしたり、自分で噛みしめたり、ぼや〜んと思ったり。
そんな感覚を体験したら、外に出ても今まで見えてなかった景色が見えたり、作品を見て感じたことと手に触れられる本物とが自分の中で繋がったりすることもあるでしょう。


↑マグリットを見に行った時は、(我が家は)満場一致で「面白い!」とそれぞれに見入る作品があったようです。ポスターを購入。


ヨーロッパみたいに日本でも小学校の校外学習とかで行けたらいいのにな〜(そんな課外活動をしてる学校あるのかな?)。誰もにとって気軽に行ける場所であってほしいな。

最近はイヤホンと音声レコーダーだけじゃなくて、スマホやタブレットの貸し出しをしてたり、展覧会によっては、個人のスマホで専用アプリをダウンロードして音声ガイドを聞くことも出来るみたいですね。

子どもたちと美術館を楽しむために、音声ガイドというアイテムを使ったり、ミュージアムショップでちょっと他では売ってない面白グッズを見てみたり、そんな楽しみ方がきっかけでも有りと思うのです。
体験型の展覧会なら、心置きなく楽しめますし、そんなところから行ってみるのもいいですね。

↑気に入った展覧会で購入した図録は、後から見直す事も結構多いです。


後、小さな私設美術館もオススメです。
ほんのちょっとの時間ですぐ見て回れるから寄り道にもいいですよ。
各々の美術館に特色があって、気にいるとよく行く場所の一つになったりするかも。

私のオススメ、京都市北区にある堂本印象美術館。
建物の外観から内装まで堂本印象がデザインされてて、展示会だけじゃなく建物の随所に見応えがあります!
私にとって、間が空くとそろそろまた行きたい!とウズウズする美術館です。

https://insho-domoto.com/index-j.html

注)今は、緊急事態宣言のため休館している美術館もあります。まずはHPなどで確認をしてくださいね。

(西垣)

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