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百年一笑

 画像は昨年晦日(2019/12/30)の朝日新聞「折々のことば」です。『智は、いつも、情に一ぱい食わされる。 ラ・ロシュフコー 人がなす推論や判断は、期待や恐怖、自愛や憎悪といった感情に知らぬまにバイアスをかけられ、あらぬ方向に向かう。希望的観測というのはその典型だ。知性は撓(たわ)みやすいものなのだ。だからだろう、知性はみずからに明確な根拠や厳密な方法を課してきた。推論や判断は、性急にではなく丹念に、そして注意深くと。17世紀フランスの公爵の『箴言(しんげん)と考察』(内藤濯(あろう)訳)から。(鷲田清一)』 句の解説にもあるように「情(感情)が智(知性・科学的根拠)に勝る」のが人の性(さが)。健康より「美味しい・甘い」が優先されるのでヒトは太り、ムシ歯のリスクが高まります。

 これから「百年一生」の時代です・・かと言って「健康=幸福」とも言い切れないと思います。「一病息災」に一理あるのも然り。健康の為に生きるのではなく、自己の満足のために生きる。時に、不健康でなことあっても人々が「喜び」を優先させるのも、これまた「人の性」。「破顔一笑:はがんいっしょう」とは、顔をほころばせて、にっこり笑うこと(出典)。百年一生のためには、情が智に勝る事もある、欲が理性に勝る事もある、これが人生でしょうねと2020年の始めに「百年一笑」・・なんかいいんじゃないとほくそ笑むのでした(一笑)。

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 ご存じの方も多いでしょう、黒田清輝の「智・感・情」です。詳しくはこちらこちらをご参照ください。話がそれるようですが「美術館に行く人は「長生きする」傾向、英大学の調査で判明」の記事を見つけました。やはり長寿の秘訣のひとつに「美しいものに触れる」があるようです。人生に「美しい・美味しい」は必須です・・百年一笑!

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