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髪がなくなった今、 自分の事を「以前よりも美しい」と 思える。

こういう体質に生まれた運命も、

もはや受け止めるしかないのである。




10月頭に小指の先ほどの円形脱毛を見つけてから

約3か月。


とうとう髪はきれいになくなった。



正確に言うと、

7~8割抜けて落ち武者のようになっているのが

嫌だったのと、

毎日抜け毛の掃除をするのが面倒だったため、

バリカンで残っていた髪を剃ったのだ。



先日受診した皮膚科では、

ひょっとしたら甲状腺の病気が隠れているかもしれない

とのことで、

後日大学病院にて

精密検査を受ける段取りになっている。


こんな状況では、

「ああ運が悪い。なんで自分の身にこんなことが起こるのだろう」

と思うのが普通なのかもしれない。


しかしそれでも、

起きたことは起きたことで

それ以上でもそれ以外でもない。


過去にメンタル的なトレーニングを受けていたこともあってか、

自分でも驚くほど現実を冷静に受け止めている。


髪がないってことは、ただ、髪がないってこと。


女性として坊主を経験するのは

貴重だと思う。


実際に髪を全部剃ってみると、

なんというか、

「快適」

である。


お風呂で使う労力もほぼ必要ない。

毎日長い髪をシャンプーして、トリートメントして、ドライヤーで乾かしていた日々は、

とにかくお風呂が苦痛だった。



そして何より、

通気性の良さが最高に気持ちいい。


それに加え、

髪がなくなった今、

自分の事を「以前よりも美しい」と

思える。


余分なものを削ぎ落して初めて姿を現す

「人間の美しさ」に、

生まれて初めて出会えた気がする。


何かを失うことで、

新しいものの見方を与えられるのだ。

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