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F1を通じて未来が見える?
22年、F1を開催しているFormula 1は、30年Net-Zeroを宣言しています。
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その大本営がリリースしている2019年のGHG排出量を見ていて、F1ファンとして、理解はしていたものの、Net-Zeroは遙かに遠いなぁと実感しました。
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F1 has undertaken a detailed carbon footprint analysis.
For an entire race season, approximately 256,000 CO2
equivalent tonnes are generated.
By 2030 this will be net zero.
マシンやタイヤ、パーツ、パドック設営資材などなど、開催に関わるロジスティクスによる排出量が、45%を占めているという現実。そして、人の移動及び宿泊に関わる排出量が27.7%、オフィスやファクトリーなどのファシリティにおける排出量が19.3%と続いていたのです。
一般の方々は、サーキットを超高速で走行するF1マシンは、さぞ大量の燃料を消費し、CO2を排出していると思われるかもしれませんが、全体に占める割合は、わずか0.7%に過ぎないのです。
このことをFormula 1も認識しているからでしょう。
ESG BRIEFING NOTE 2022では、レースという「走る実験室」で、燃料を始めとする、様々な最先端技術が開発されており、それが、どのように現実のものづくりに貢献しているのかを、冒頭から約2/3の紙面を割いて説明していました。
F1は72年にわたり、エンジニアリング革新の最前線に立ち、世界の輸送部門に広く採用されている技術を開拓してきた。
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実用化の事例も、このような形で紹介しています。
サーキットでの激しい競争とパフォーマンス向上のあくなき追求が、F1の成功を支える原動力となっている。
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さらに、F1開催の意義をPRすることに、余念がありません。
F1の2026年技術規則は、低炭素燃料、電気バッテリー、自律走行車技術の進歩をサポートするよう計画されており、モビリティの未来のあらゆる面で重要な役割を果たす。
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もちろん、サスティナブルな燃料開発におけるF1の貢献が、その中核です。
F1は、第1世代バイオ燃料の既存の欠点に取り組みながら、先進持続可能燃料の開発で自動車業界をリードしている。
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F1の未来の燃料は、主要な自動車及び燃料パートナーと協力して開発されており、この重要な技術に対する自動車業界の主要プレーヤーの支持を集めているとか。
「Advanced Sustainable Fuel」の開発と導入を支援するため、F1は2026年までに選手権に参戦するすべてのF1チームが100%「Advanced Sustainable Fuel」
でマシンを動かすことを規則で義務づけるという野心的な目標を設定した。
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でも、ここまでやっても「0.7%」だよね、ということで、ロジスティクスやオフィス、イベント開催による排出量の削減についての取組を、最後の1/3でPR。
パンデミック(世界的大流行)を通じて、F1はサステナビリティ戦略の目標に対して前進を続けてきた。
戦略の中核にあるのは、2030年までにネット・ゼロ・カーボンを達成するという野心的な計画であり、F1およびF1コミュニティ全体が生み出す排出量を大幅に削減することである。
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ということで、Formula 1のサスティナビリティに対する取組を批判的にお伝えしたように思われるかもしれませんが、冒頭で申しましたように、個人的にはF1の大ファンです。
内燃機関車の信仰者でもあるので、EV車しか存在しない世界は考えられません。
「Go Green=Go Electricity」のような風潮もあるように思えますが、正直に言うと、現時点で選択肢を狭めてしまうことには疑問を感じています。
・環境に配慮した生活は、我慢を強いられる生活ではありません。
・昔に戻れと言っているのではありません。
コンサルティングする際に、何度となくお伝えしたこのセリフ。
技術は後戻りしません。進歩するのみです。
F1のユニークさは、何千人ものトップエンジニアがより良い解決策を見出すために熾烈な競争を繰り広げることだ。レギュレーションや競技の方向性を形作ることで、私たちはWin-Winの関係を築くことができる。
日々の暮らしを豊かにしつつ、Well-beingが実現することを願っています。
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