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COP27が始まりますね

気候変動に少しでも携わる人であれば、否が応でも注目せざるを得ない、気候変動枠組条約(UNFCCC) 第27回締約国会議(27th Conference of the Parties:COP27)が、11月6日に、エジプトのシャルム・アル・シェイクで開幕します。

第1週目(11/6~11/12)は、実務者(専門家)レベルの公式・非公式の会合が行われ、技術レベルの議論が終了します。それを受けて、第2週目(11/14〜11/18)には大臣レベルが集結、交渉テキストが数回更新された後、オーソライズされることになります。

また、日ごとにテーマが設定されており、それに基づいたサイドイベントが、政府や民間機関、NGO/NPOによって開催されます。

シャルム・アル・シェイクは2度訪れたことがあり、大好きな街なので、是非とも今年のCOPは参加したかったのですが、残念ながらパスが入手できず。(やはり、コロナ禍もあり発給量を制限したのでしょうか)

このように、会場に入れなくても、今後の各国の動向やルールメイキングに影響を及ぼす、ボランタリーなイニシアチブの重要な発表、ワークショップが数多く実施されますので、現地入りする価値は十分あるのですが、投入する時間・費用とお土産とのバランスから、断念した次第でした。

でも、滞在するホテルを失敗しなければ、これ以上無い、ワーケーション、リモートワークに適したサイトです。実際、前回の2回はいずれも、ビーチを前にして、仕事を楽しめました(?)

朝陽を浴びながらの散歩も、最高でした。

とはいえ、期間中は、ハイシーズンもいいところ。ツーリストトラップ、観光地プライスなので、滞在費は…..(まぁ、今からは無理でしょうから、いらぬ心配ですね)


さて、COP27はCOP26からの宿題も含め、決定すべき重要事項が目白押し。パリ協定の主な条項はこちらですが、COP27では、適応(7条)、損失と損害(8条)、資金(9条)が主な論点とされているようで、優先的に議論されるとか。

ただ、カーボン・クレジットの活用による、世界全体の排出量削減の推進を支援している立場としては、市場メカニズム(6条)に注目せざるを得ません。

COP26で大まかな枠組、フレームワークは決まりましたが、具体的な内容はCOP27にて議論することになっています。つまり、21年の政治的交渉から22年の技術的交渉へと移る訳です。

実務を行っている人間としては、昨年の内容で、とりあえず「継続するんだ」と安心はしたものの、「どうやるの?」という不安が残っていましたので、COP27が本丸と言えます。

6条で議論されるのは、国連管理下のクレジットであるCDMのパリ協定版、及びJCMのような、2国間あるいは多国間における取決めに基づくクレジットであり、ボランタリーなカーボン・クレジットではありませんが、多分に影響を受けます。

それらのプログラムオーナーも注目しており、結果に応じた改訂や新しいルールも予定されています。

できるだけキャッチアップし、報告していけたらと思っています。


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