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Solutions dayでのイニシアチブ発表(1)

Thematic day 17日目のテーマは「Solutions」
最終日にふさわしいテーマですが、今回は4つの課題に対処する、4つのイニシアチブの発表がありました。

「世界的な気候変動対策を強化し、各国がNDCを履行し、パリ協定の目標を達成できるようにするための補完的な道筋を提供するもの」としています。

1.Low Carbon Transport for Urban Sustainability (LOTUS)
:pushing towards low-emission transportation systems

2.Sustainable Urban Resilience for the next Generation (SURGe)
:focused on the development of Sustainable Cities

3.Friends of Greening National Investment Plans in Africa and Developing Countries
:aiming to support developing nations in their climate adaptation and mitigation plans

4.Global Waste Initiative 50 by 2050
:seeking to treat and recycle 50% of the solid waste produced in Africa by 2050

簡単に説明していきましょう。(と言いながら、リリースを見ただけですし、活動はこれからなので、目的を抑える程度ですね)

少し長くなりますので、2回に分けてお届けします。


1.Low Carbon Transport for Urban Sustainability (LOTUS)

「従来の「モード・ファースト」の考え方から脱却する緊急の必要性と意欲に応えると共に、都市のモビリティ状況を改善し脱炭素化するためのシステム的変化を活性化すること」を目的として設立されました。

SLOCATとBCGが推進し、国連環境計画(UNEP)と共同で開発されたこのイニシアティブは、「低炭素でレジリエントな都市モビリティソリューションへのアクセス改善と、変化を促進するのシステムの強化に焦点を当てる」としています。

COP27のシュクリ議長は、このイニシアチブの発表に当たって、次のようにコメントしています。

都市モビリティの脱炭素化は、議長国にとって優先事項であり、シャルムエルシェイク実行サミットでも重要な議論の一つとして取り上げられました。

世界人口の半分以上が都市に住んでおり、最終消費部門からのCO2排出量の37%を交通が占めています。グローバル・サウスで都市化が加速する中、都市の交通とモビリティの向上は、グローバル・エミッションの課題に対処するために、ますます顕著な手段となっています。

現在、世界人口の55%(約42億人)が都市部に居住しており(1950年は30%)。「国連都市人口予測(2018年改訂版)」によると、2007年に初めて都市人口が農村人口を上回り、さらに2050年までに68%(約70億人)が都市部に住むようになるそうです。

都市部の自然増に加え、“豊かさ”を求めて農村部からの流入が増えることで、都市部への人口集積(都市化)が加速。都市人口の増加の大半は、アフリカや中東、アジアが占めると予測されています。

なので、今、そしてアフリカで開催されるCOP27において、このようなイニシアチブが立ち上がることは、当然とも言えますね。

なお、「輸送部門を脱炭素化する仕組みが複数存在している」ことで、効率的な削減には逆効果になっているという問題意識があるようで、既存の取組みを地域横断的に拡大・複製することも目的としているように感じました。

ちなみに、設立主体として出てくる「SLOCAT」とは浅学ながら知りませんでしたが、「持続可能な低炭素輸送のための共同の知識と行動を可能にし、運動の声を国際的な気候変動と持続可能性のプロセスにもたらす」ことを、ミッションにしているようです。

2.Sustainable Urban Resilience for the next Generation (SURGe)

COP27議長国であるエジプトがUN-Habitatと協力し、ICLEIの促進により立ち上げたもので、都市の排出削減、気候変動への都市システムの適応、都市システムのレジリエント化を制限する障壁に対処することが目的とか。

このイニシアチブでは、建物と住宅、都市の水、都市の移動、都市の廃棄物と消費、都市のエネルギーを追跡調査し、そのすべてを世界中の組織とのパートナーシップと協力でサポートするとしています。

併せて、ファイナンシングも目的としており、都市気候資金を解き放ち、各国政府、多国間開発銀行、民間部門と協力して資金へのアクセスを促進し、融資可能なプロジェクトのパイプライン開発も視野に入っているそうです。

ちなみに、COP27 議長職のスポークスマンの説明が分かりやすかったので、そのままご紹介しておきます。

気候変動と都市化の進展は、相互に関連するメガトレンドです。持続可能な都市化は、都市化が最も急速に進んでいる開発途上国において、緩和策の重要な一部分となります。SURGe は、ネット・ゼロ・エミッションと脱炭素化を目指し、より良く、より持続可能で、より強い都市世界の創造を目指します。 このイニシアチブは、COP27 が実施に向けてパートナーを結集させるための一例です。


3.Friends of Greening National Investment Plans in Africa and Developing Countries

4.Global Waste Initiative 50 by 2050(50 by 2050)

こちらについては、2回目でお届けします。
お楽しみに。


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