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算定実務者必須データ&レポート

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算定は、データ収集及びレポートの通読が全て。一次データから二次データ。レギュラーもあればイレギュラーもある。忘れそうなそんな時、このマガジンがお役に立ちます。お役立ちサイトも紹介…
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2022年7月の記事一覧

排出量算定従事者マストデータ〜その5

「日本国温室効果ガスインベントリ報告書」をテーマに書いてきましたが、5回目まで来てしまいました。数式やらが多くなるので、分けて書いていたところ、回数が増えてしまいました。すみません。 1〜4はこちらです。 1次データが得にくいのはスコープ3の各カテゴリー共通の課題ですが、その中でも、廃棄物は入手困難。だからこそ、切り込んでいきたい。 そのために、IPCCガイドラインに沿って日本のインベントリを算定している報告書で勉強している最中でした。 5つの算定対象のうち、D.排水

SBTi参加企業数アップデートと金融SBT

月1チェックしている、SBTi参加企業数。 前回はこちら。 着実に伸びていますが、Net-Zero認証を受けている日本企業はまだですね。 先日、初代CEOがYouTubeに登壇して、SBTiのビジョンを紹介したという記事を書きました。目標の提出から認証までの機関も、1ヵ月以内にすべく、キャパを増強しているとしていましたので、ほどなく、日本初のNet-Zero認証企業も誕生することでしょう。 目標設定においては、2種類の方法をとることができます。 1.Absolute E

排出量算定従事者マストデータ〜その4

「日本国温室効果ガスインベントリ報告書」をテーマに4回目。 1〜3はこちら 1次データが得にくいのはスコープ3の各カテゴリー共通の課題ですが、その中でも、廃棄物は入手困難。だからこそ、切り込んでいきたい。 そのために、IPCCガイドラインに沿って日本のインベントリを算定している報告書で勉強している最中でした。 算定は、5つのカテゴリーに分けて行われていました。 A.固形廃棄物の処分 B.固形廃棄物の生物処理 C.廃棄物の焼却と野焼き D.排水の処理と放出 E.その他

排出量算定従事者マストデータ〜その3

「日本国温室効果ガスインベントリ報告書」をテーマに3回目 廃棄物分野からの排出量を減らしたい!という気持ちをお伝えしました。 そのためには、1次データを捉え、自社の排出係数を算出することが必要。 こちらの報告書は、IPCCにより作成 された「国家温室効果ガスインベントリのための 2006 年 IPCC ガイドライン」に基づいて算定されており、報告書には算定の過程が記載されています。 といっても、日本大で集計されている公式の統計値を用いた「推計」ですので、自社の算定には当て

排出量算定従事者マストデータ〜その2

排出量の算定に関わる人にとって抑えておきたいデータとして、「日本国温室効果ガスインベントリ報告書」をご案内しています。 日本における排出量を分野別に見ると、このようになっていました。 皆さんもお察しの通り、エネルギー分野が圧倒的です。 総排出量の、実に86.5%を占めています。 今回は、その中身を見ていきたいと思います。 再生可能エネルギーの導入が進んでいるとはいえ、やはり、屋台骨を支えるのは依然として、化石エネルギーです。 2011年の震災後一時上昇し、穏やかに減少