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算定と検証の実際

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躓きやすい算定ルールや検証の現場の話を紹介します。
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2023年6月の記事一覧

温対法報告はGHGの第三者検証に耐えうるのか?

自社の排出量だけでなく、バリューチェーン全体の排出量を算定する動きは、この2、3年急速に高まりました。 これは、TCFDのような、非財務情報を開示するルールが誕生し、世界各国の金融主管官庁が財務情報同様の開示を求め、機関投資家の開示要求も高まり、呼応するようにサステナビリティ関連のインデックスが乱立するなど、気候変動をとりまく環境の大きな変化が、背景にあると認識しています。 世界は「バリューチェーン」でつながっているため、中小企業も、蚊帳の外でいられなくなり、特に今年23

第三者検証〜はじめの一歩(10)

温室効果ガス排出量算定結果の第三者検証を受審するに当たって、躓きやすいポイントをご案内していく「はじめの一歩」10回目。 9回目からは、現地検証、オンサイトレビューの説明に入っています。 以下の流れで進めており、会議室で実施するステップまで終わりました。 続いてはようやく、オンサイトレビューの核心、「現地確認」です。 報告書にある「排出源」「モニタリングポイント」が実際に存在するのか、記載漏れがないか、説明されたような手順が現場で運用されているのか、裏付けを取る作業にな