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気候変動も生物多様性も〜持続可能な世界を目指そう

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双子の条約と言われる、「気候変動枠組条約」と「生物多様性条約」だけど、後者はどうしても分かりにくいですね。でも、持続可能な世界の実現には、避けては通れません。どちらも一緒に学んで…
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#SBTi

お客様との約束を果たそう

SBTiによるスコープ3削減に当たってクレジットの利用を認める旨の声明を受けて頂いた質問は、主に2つあります。 「何の話?」と思われた方は、まず、こちらご覧下さい。 1つは、「何故今頃?」「何のために?」というそもそも論です。 これについては、私なりの見解をお届けしました。 もう1つは、「SBTiをやる意味があるのか」というもの。 この声明を受けて、「脱炭素の旗振り役が、その手を緩めるのか」のような批判や、それこそ、内部からのクーデター(?)もあったりと、端から見ると

SBTi参加企業数アップデート

毎月定例のSBTi参加企業数、2024年1月度。 毎週木曜日にアップデートされますので、2024年1月25日現在です。 前回はこちら。 最初に、お詫びと修正です。 下記のような誤りがありました。 ですので、Net-Zeroの参加企業数は「審査中」の企業数分だけ増えますし、SBTi短期の認定率は、分母が「コミットのみ」の企業数だけ減るので、高くなります。 今回から、SBTi短期には「審査中」「コミットのみ」を追加します。 また、認定率は正しく計算したものを掲載します。(残

統合化の端緒となった2023年(2)

前回は、情報開示の「内容」について見てきました。 今回は、「方法」について振り返りたいと思います。 情報開示「方法」については、何をさておいても、開示プラットフォームのデファクトスタンダードを標榜するCDPでしょう。 回答は、サス担としては絶対外せない、毎年の恒例行事。 2022年からは、プライム上場企業全社が対象となりが話題となりました。 皆さん同様私にとっても一大関心事なので、繰り返しご案内しています。 そんなCDP、2024年にはドラスティックな変更があります。

鉄鋼セクター別アプローチリリース(1)

SteelのSDAが、今年23年7月にリリースされてから2ヵ月が過ぎました。 SBTiのSDAのパイプラインも、完了に近づきつつありますね。 残るは、Oil and GasやChemicalなど、難易度が高いセクターですから、ロードマップ通りに開発が進むかは、不確定要素が多いですね。 ちなみに、SDAとは、目標設定方法の一つで、もう1つ、「総量削減アプローチ」というものが存在します。前者は「原単位」、後者は「総量」を目標設定の基準に取る点が異なります。 SBTiとしては、

開示の目的は開示ではありません

ESG評価機関のMorningstar Sustainalyticsが、企業がネットゼロに向けたトランジション(移行)経路に合致しているかどうかを評価する新たな格付「低炭素移行格付:Low Carbon Transition Ratings (LCTRs)」の提供を開始するそうです。 「目標に向かって、ちゃんと削減できていますか?」ということをレイティングするという位置づけでしょう。 「サスティナリティクス」はサスティナビリティ周りでは影響力が大きいと思われるので、「また

SBTi参加企業数アップデート

毎月定例のSBTi参加企業数、4月度。 毎週木曜日にアップデートされますので、2023年4月20日現在です。 前回はこちら。 まずは、世界の全体数(2年以内に目標を提出すると約束する「Commitment Letter」をSBTiに提出した数と認証された数の合計)及び認証数です。 全体数の伸びは、先月若干鈍化したものの、巡航速度に戻ってます。 認証数は7月以降は一定で単調増加のトレンドは変わっていません。 ただ、先月からの変化量だけに着目すると、若干事情が異なってます。