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高品質なカーボン・クレジットを求めて

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誤解されやすい、カーボン・クレジット。適切に使用すれば、1.5℃目標も夢じゃない!正しい理解をお手伝いします。
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2022年5月の記事一覧

森林系クレジットの復権なるか?

日本の森林吸収系のクレジットは、J-クレジットの森林系クレジットが代表例です。(J-VERからの移行したものと、J-クレジットとして最初から登録されたものの両者が混在しています) その他、フォレストック協会が運営するフォレストック認証があります。 J-クレジットと異なり、温対法の調整後排出量報告には利用できません。 完全な民間ベースのボランタリーな森林吸収クレジットです。 (VCSやGSもその意味では同じですが) 2009年、国内におけるクレジット制度が開設された当初は

クレジットの発行保証します

NCSAが、6つの森林吸収プロジェクトを「Lighthouses」に指定しました。 Katingan Peatland Restoration and Conservation Project (Indonesia) Luangwa Community Forests Project (Zambia) Mai Ndombe REDD+ Project (Democratic Republic the Congo) REDD+ Project for Caribbean

素朴な疑問シリーズ〜排出権?排出量?

平成20年「福田ビジョン(覚えてます?)」に基づき、排出量取引の国内統合市場の試行的実施が開始されました。 1.試行排出量取引スキーム 2.国内クレジット 3.京都クレジット この3つを「統合」した国内市場を設け、クレジットの売買をする構想。 カーボンプライシングの一翼として再び議論されている「排出量取引」市場が、国内で産声を上げたのです。 まぁ、「知る人ぞ知る」ではありますが、一応、新聞やメディアで報道されたので、記憶にある方もいらっしゃるかと。 ですが、新たな概念

J-クレジットの生い立ち

はっきり言って、およそ殆どの方には関係のない、知ってても意味のないことかもしれませんが、もしかして、知っていたら「なるほどな」と思うことがあるかもしれない、そんなことを書き留めておきたいと思います。 もともとは、「国内クレジット」と「J-VER」という別々の制度でした。 全く同時期に創設され、目的は違えど、CO2量を算定して、それを売買できる制度ですので、混乱した人が多かったと思います。(そもそも、CO2って?という時代でした) 個人的には「また、経産省と環境省がやり合

環境イニシアチブの興隆

アルファベット・スープ ICTや金融関係などでよく言われていたような状態が、環境にきてますね。 もともと、個人的には、環境関連では、 ・知っている人は知っている ・知らない人は全く知らない と二極化が進んでいるという肌感覚でした。 でも今は、 ・知っている人はソコソコ知っている ・知らない人でもチョコッとは知っている ・ガッツリ知っている人は一握り という認識に変わりました。 MDGsを知っていた人は殆どいなかったと思いますが、SDGsという言葉を聞いたことすら無い人は