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【ないから作る】 Triumph TRシリーズ (2024/4月号)

今月のお品書きです。


旧型シャーシーのモデリング

先月までにTR4の外観はおおよそ出来上がりましたが、シャーシーはTR6を作った時のシャーシ、しかも簡易版でした。

TR4はシャーシはTR3から引き継いでおり、リアが板バネをつかったリーフスプリング形式となっています。TR4Aからシャーシが改良され、リアのサシペンションがセミトレーリングアーム形式に変更、TR5、TR6まで使われました。

今後TR3も作っていくことを考えると、ここでリーフスプリング形式のシャーシの簡易版を作っておいてもいいかなという軽い気持ちで作業を始めたのですが、板バネってそもそも構造がシンプルで、ディティールを省くとただの板になってしまうため、ディティール込みで作り始めました。

リアのリーフスプリング

そうしたら真ん中にデフがないと締まらないなと思い始めてデフを追加、デフをつけたらプロペラシャフトも、そうしたらギアボックスもつけないと…と収めどころがわからなくなり、結局全部つけることになりました…

4気筒エンジンのモデリング

TR6をモデリングしたときに6気筒エンジンはモデリングしてありました。TR5、TR6、TR7は6気筒エンジンですが、TR4は4気筒エンジンですので、この際4気筒エンジンも作っておこうということで、モデリングしました。

Triumph 6気筒エンジン

気筒を2個削ればいいだけ…といかないのはお約束。補器類の配置が結構違うのと、エンジンのマウントの方法が全く違いました。吸気管、排気管も作り直しです。

Triumph 4気筒エンジン

エンジンルームに収めるとこんな感じになります。

Triumph 4気筒エンジン

フロントサスペンションのモデリング

さて、リアサスペンション、エンジン、ギアボックスもフルディティールにしてしまったため、フロントサスペンションが簡易版のままというわけにはいかず、なんとかしないといけなくなりました(汗

フロントサスペンションはダブルウィッシュボーン形式となっています。3Dプリントすることを考えると実物そのままというわけにはいきませんし、可動させるのも現時点では難易度が上がりすぎです。

それでもステアリングだけは切れるようにしようということで、市販のカーモデルキットのパーツを参考に、前輪は左右に切れるようにしました。ステアリングロッドや軸受けなどは実物とはかなり異なりますが、ここは機能優先で。

フロントサスペンションとステアリング機構

一応、スプリングをリアルスプリングに置き換えて、サスペンションアームの取り付け部の虫ピン固定にすれば、将来的には動くサスになる余地を残してあります。やっぱりやってみたいですからね。

シャーシのプリント

実際にプリントしてみたシャーシがこちらです。

サスペンション付きシャーシのテストプリント

ステアリング切れます!

フロントサスペンションとステアリングロッド

4気筒エンジンのプリント

1/24の4気筒エンジンは長さにして2.5センチくらいしかないので、補器類も極小です。キャブレターなんて5ミリ立方くらいしかないですし。

これをプリントするのは骨が折れましたが、なんとか部品を全て出力できました。高精度なプリントが可能なQholiaのおかげです。最近は高速プリント、多色プリントを売りにしているプリンターが多数発表されていますが、高精度方向にもなにかブレイクスルーが欲しいですね…

4気筒エンジンの部品

床に落としたら2度と見つからなくなりそうな部品ばかりなので、部品を飛ばさないように作業に気を使います。ちなみにこのトレーは綿棒の容器の蓋です。結構お役立ち。

組み立てるとこうなります!

1/24 Triumph 4気筒エンジン

シャーシを塗装して組み立て

ここまで作ってきた部品を塗装して組み立てました。エンジンは0.4ミリのリード線でデスビのケーブルを追加、0.5ミリのマスキングテープでタイミングベルトをつけました。

Triumph TR4 リーフスプリング版シャーシー
Triumph TR4 リーフスプリング版シャーシー

エギゾーストパイプもエンジンから後ろまで繋ぎました。出力したパイプ類がピタッとエンジンにつながった時は脳汁でましたね(笑)

タイヤについて

3Dプリントでタイヤを出力したのは今回が初めてではないですが、今まで出力したタイヤを塗装する時は、割り箸に両面テープで貼り付けて、片面ずつ2回塗装していました。

持ち手をつけたいところですが、タイヤは全周に渡って丸い上に全ての面を塗装する必要があるので挟むところがありません。

手間がかかるのでなんとかしたいと思っていたところ、閃きました!

出力したタイヤに塗装用の持ち手をつける

「挟むところがなければつければいいじゃない」ということで、タイヤの内周に細い棒を渡してプリントすることにしました。この棒を持ち手で挟めば邪魔にならずに全面塗装できます。

この棒は塗装後にニッパーで簡単に切れる上に、ホイールをつけてしまうので切った跡は何もしなくていいという、なかなかナイスな方法です。タイヤを3Dプリントする方はぜひ、棒を渡してプリントしてみてください!

今月の出来上がり

そして、ホイールとタイヤをつけてみたのがこちら。

Triumph TR4 リーフスプリング版シャーシー

タイヤをつけるとかなりクルマっぽくなりますね!

この後は…

先月塗装したTR6は、細かい部品の塗装を進めていますが、そろそろ研ぎ出しをして組み立てたいと思います。また、TR4も先月作ったボディを塗装してこのシャーシと組み合わせたいところです。6気筒エンジンの出力と、後期型シャーシーのディティールアップ版も作らないといけません。やること山積みですが、楽しいばかりです(笑)

ではまた。

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